新社会人に贈る言葉

新社会人の皆様、おめでとうございます(^-^)/

数年前、本屋さんでがっかりしたことがありました。

50歳代と思われる男性が店員さんに次のように質問していました。

「新入社員におくるメッセージを集めたような本はありませんか?」

30年も働いていて、新入社員に自分の言葉でメッセージを贈れないなんて・・・。

このおじさんみたいな社会人人生だけは歩まないでください。

そして、社会人の責務は何か?ということもお伝えしたいと思います。

それは、顧客や社内の人たちに「成長する姿を見せる」ということです。

成長とは、「できないことができるようになる」ことと「できていることがもっとうまくなる」ことです。

成長しない、成長しようと思わない人間とは、誰も付き合いたくありません。

周囲の人たちが、あなたに期待している以上に自らに期待して、成長を続けてください。

昨日より今日を、そして明日の世界を1ミリでも良くするためにお互いにがんばりましょう(^_^)v

ご成長、もといご清聴ありがとうございました(爆)

(2015-4-1)

--

“コンサナリスト”&“パーソナルモチベーター”川越満

【新サイト完成】 http://www.mitsurukawagoe.com

Copyright (c) 2015 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<増刷御礼>
「<イラスト図解>病院のしくみ」20刷決定!!(累計5万部突破)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534038763/26shot9com-22
『最新〈業界の常識〉よくわかる医療業界』おかげさまで6刷決定!
⇒ http://bit.ly/bYI2ma
◎MRのためのシェア・オブ・マインド(SOM)研究会※300人超えました!
⇒ http://www.facebook.com/shareofmind
ありがとうございます!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


『最新〈業界の常識〉よくわかる医療業界』



MRのための情報誌【アプローチ(approach)】のご案内

平素は、格別のご高配を賜り誠にありがとうございます。
好評をいただいておりますユート・ブレーンの情報誌、「アプローチ(approach)」のご案内をさせていただきます。

キャンペーン期間中につき8月末までに冊子版をお申し込みいただいた方には、バックナンバー1ヶ月分(4冊)を無料でお送りします。

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-

 【アプローチ(approach)】
●アプローチの特徴
アプローチはMRなど医療機関・薬局をターゲットとして活動する人が、医療業界の動き・あるべきMRの姿などの記事を通し医療行政、制度など業界の最新の動きをいち早く入手することのできるポケットサイズのウィークリーマガジンです。

●アプローチデジタル版のサービス開始!
オンライン(ワールドネット)やスマートデバイスのHandbookアプリで閲覧が可能となりました。
お客様のニーズに合わせた最適な購読スタイルをお選びいただけます。

●連載中のタイトル
・今週の提言
・すぐわかるニュース解説
・業界ニュースファイル
・薬価・流通問題を読む
・海外情報
・こんなMRと仕事がしたい
・薬局長が求めるMR像
・病院MRの心得帳
・こちら覆面DI室
・笑いの力を持ったMRになろう
・後発品との付き合い方
・MRの医療機関広報サポート術
・米国からの医療業界最新情報
・今週のエクササイズ
※連載されているタイトルは変更することがあります

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
 
 発行:月4回・毎週発行(年48回)
 購読料金:年間7,560円(税込・送料別)
 冊子版:ポケットサイズ
 デジタル版:ワールドネットまたはHandbook
 編集・発行:セジデム・ストラテジックデータ株式会社
ユート・ブレーン事業部

==「アプローチ」の詳しい内容は下記をご覧ください==
http://www.utobrain.co.jp/approach.shtml

■お申込み方法
<冊子版>
 定期刊行物(アプローチ購読)申込みフォーム
 http://www.utobrain.co.jp/cgi-bin/form.cgi?P2011081801 に必要事項、購読部数、購読開始時期を入力の上、お申し込みください。

<オンライン>
 ワールドネット https://worldnet.utobrain.co.jp/ にて ユーザー登録を行ってください。

<handbook>
 お問い合わせフォーム
 http://www.utobrain.co.jp/cgi-bin/form.cgi より「ハンドブックによるアプローチ購読」とご記入の上、お問い合わせください。
 Handbookでご覧になるにはHandbookアプリとアプリをインストール出来る端末が必要になります。

※関西電力が7月2日(月)〜9月7日(金)まで実施予定の「計画停電」に伴い、一時的に弊社ウェブサイトの閲覧・申込フォームからの申込み・ubbooks-jp@utobrain.co.jp の使用ができなくなる場合がございます。
 その際のお問い合わせは CSD_conference@cegedim.com へお願い申し上げます。

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ お問い合せ先 ┓┓┓┓┓┓┓┓┓┓┓┓┓┓┓
 セジデム・ストラテジックデータ株式会社
              ユート・ブレーン事業部 出版事務局
  E-mail: ubbooks-jp@utobrain.co.jp TEL:03-3270-8741
  ホームページURL http://www.utobrain.co.jp/


(2012-7-10)










━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<増刷御礼>
「<イラスト図解>病院のしくみ」17刷決定!!(累計5.2万部)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534038763/26shot9com-22
<新版化決定>『平成24年度改定対応<イラスト図解>医療費のしくみ』!
⇒ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534049536/26shot9com-22
『最新〈業界の常識〉よくわかる医療業界』おかげさまで4刷決定!
⇒ http://bit.ly/bYI2ma
◎MRのためのシェア・オブ・マインド(SOM)研究会※200人超えました!
⇒ http://www.facebook.com/shareofmind
ありがとうございます!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


“ありがとう”をテーマにした3つのコラム

私が管理人をつとめているFacebookページ「MRのためのシェア・オブ・マインド(SOM)研究会」のカバー写真をつくりました。

som.jpg

⇒ http://www.facebook.com/shareofmind

これを記念して(笑)、“ありがとう”をテーマに書いたコラムを3つご紹介します。3つめは2006年の年頭に書いたものなので懐かしいです。

【今週の提言;意味を付けよう】 (2010/10/18)

「上司に恵まれないんです」「上司が何も教育してくれません」「周りの全ての人がモチベーションが低くて困っています」。このような悩みや愚痴を聞いた時、あなただったらどのような返事をするだろうか?

私の場合は、「それが当たり前だよ」と答える。教育・指導が社内で完結することがなくなった今の時代は、自らが学び、考え、成長戦略マップを描いていかなければならない。周りのモチベーションが低いからといって、自分も低くて良いという理由にはならない。良い上司に恵まれたら奇跡だと思えば良い。

実績も好調なSさん。しかし、Sさんは苦手な顧客を避けて、相性の合う顧客だけをターゲットとしていた。当然のごとく、今の状況では早晩行き詰る。そこで私は「もし、苦手な顧客を攻略して、『ありがとう』と言われたらどうなりますかね?」と尋ねた。するとSさんは、「成長すると思います。モチベーションも上がると思います」と答えてくれた。

この2つの事例に共通していることは、“出来事に意味を付ける重要性”だ。部下のモチベーションを下げる上司、全く話を聞いてくれない先生の存在は、あなたの人生に何を問いかけているのだろうか? 無視するのは簡単。逃げるのも簡単。でも、克服しなければいつまでも付きまとうのも真実だ。出来事や登場人物に意味を付けよう。


【優秀なMRは◎◎を先取りする】 (2012/01/20)

「病気になっても、高齢者になっても安心して暮らせるね」

2025年に高齢者になっている“私”の口からこの言葉が出たら、厚生労働省が2012年度からスタートする「改革」は成功したと言えるだろう。逆に言えば、厚生労働省が冒頭のような言葉を国民の口から聞きたいという思いがあれば、改革の実現性は高まる。

評価が高いMRや他のビジネスパーソンに共通していることは、顧客の声を先に受け取っていることだ。

「先生にこの情報を提供したら、『ありがとう』と感謝されるだろうな」「説明会でこんな話をしたら、先生はこんな疑問が頭に浮かぶはずだ」と先取りする。予想に反して良い反応が得られなかったら、「どこがまずかったのか?」と反省し、次回以降に修正する。この繰り返しができるビジネスパーソンは、間違いなく優秀である。

2012年度診療報酬・介護報酬のダブル改定をきっかけとして、医療機関や薬局ではアウトカム&プロセス評価が拡大する。我々MRにも、アウトカムやプロセスが改善する情報提供をより一層求めてくるに違いない。このような情報は依頼されるよりも先に提案したいものだ。

「ありがとう。ちょうど気になっていたテーマだよ」と言われたら勝ちだ。

【2006年の提言 ; 今年は何を積み上げますか?】 (2006/01/09)

今、最も忙しいビジネスは、消費者側に立った不動産コンサルティング・サービスだろう。“姉歯事件”以来、仕事の依頼を断らなければならないほど、電話が殺到しているそうだ。金融、不動産、医療の“情報の非対称性3兄弟”のうち、金融はインターネットによる情報公開で、3兄弟から卒業した感があるが、不動産と医療の“情報の非対称性”は双子並みにソックリだ。

個人情報保護法の施行により、訪問販売ビジネスは崩壊すると言われているが、今回の一連の事件が重なり、「知らない人からは買わない」、「嫌いな人からは買わない」―という昔ながらの「営業のルール」が改めて重要視されるはずだ。

Tガス系列の企業に勤務する友人のK氏が支店長に就任して以来、その支店の売上は2年間で3倍になった。他の支店が横這いなのに、彼の支店だけ3倍になったのはなぜか? K氏は会議のやり方を変えた。毎日のように、「あなたは今日、お客さんにどんな満足を提供しましたか?」と全員に聞くという。職員は毎日、顧客満足のことを考えていなければ支店長に怒られるから、必死になる。つまり、K氏は売上の積み上げではなく、“顧客満足の積み上げ”を会議の中で行っているのである。これが結果として、2年間で3倍の売上を作った。

あなたは何を積み上げますか?

(2012-5-24)

Copyright (c) 2011 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。










━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<増刷御礼>
「<イラスト図解>病院のしくみ」17刷決定!!(累計5.2万部)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534038763/26shot9com-22
<新版化決定>『平成24年度改定対応<イラスト図解>医療費のしくみ』!
⇒ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534049536/26shot9com-22
『最新〈業界の常識〉よくわかる医療業界』おかげさまで4刷決定!
⇒ http://bit.ly/bYI2ma
◎MRのためのシェア・オブ・マインド(SOM)研究会※200人超えました!
⇒ http://www.facebook.com/shareofmind
ありがとうございます!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ミツバチとMR

MR向け週刊誌『アプローチ』9/12号の「今週の提言」で『医薬品普及の知識マネジメント』について紹介させていただきましたので、参考までに全文転載します。



☆……………………☆……………………☆
今週の提言:ミツバチとMR(2011/09/12)

MRの役割は何か? “MR100周年”を機に「あり方」が再考されている中、近畿大学経営学部経営学科の筒井万理子准教授は、その著書『医薬品普及の知識マネジメント』の中で、「医薬品の普及過程において重要な役割を果たしている」と指摘している。

本書では、不確実性の高い医薬品を採用する際、不確実性を埋めることによって、医薬品を採用し、処方する医師の姿が明らかにされている。その不確実性を埋めるのが、医師間の情報共有を仲介する役割を担っているMRというわけだ。

私はMRの仕事を学生等に紹介する際、ミツバチを喩えに出すことが多い。ミツバチは、イチゴやメロン、スイカなどの果物の花粉交配に使われている。しかし、3年ほど前からミツバチの大量死「蜂群崩壊症候群(CCD)」が問題になり、農家の人々は頭を悩ませている。人手による交配は時間がかかり、雌しべに花粉を均等に付けることが難しい。その結果、果物が不細工な形になり、出荷することができなくなる。

ミツバチに付く花粉は、MRに付く“情報・知恵”に置き換えられる。医師等にちゃんと情報・知恵が付かないと、採用・処方増という果実は実らない。MRがミツバチと違うのは、自分が飛び回るだけでなく、“花”(医師)を集める方法を考えられることだ。

☆……………………☆……………………☆

『優秀なMRはどのようなディテーリングをしているのか?』とあわせてお読みいただくと良いかもしれません。



ちなみに、『医薬品普及の知識マネジメント』では、何度も山本藤光さんの<SSTプロジェクト>のことが紹介されています。



(2011-9-12)

Copyright (c) 2011 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<増刷御礼>
「<イラスト図解>病院のしくみ」16刷決定!!(累計5万部)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534038763/26shot9com-22
【新発売】『最新 医療費のしくみ』3刷決定!
<2010年度診療報酬改定・明細書発行義務化に完全対応!>
⇒ http://bit.ly/bgdZAE
『最新〈業界の常識〉よくわかる医療業界』おかげさまで3刷決定!
⇒ http://bit.ly/bYI2ma
◎MRのためのシェア・オブ・マインド(SOM)研究会※100人超えました!
⇒ http://www.facebook.com/shareofmind
ありがとうございます!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

続きを読む

4月から新社会人になる君へ

私は17年前に社会人になりました。

これまで、「そんなことをする給料をもらってない」といって、仕事に積極的でない人をたくさん見てきました。

一つ言えることは、彼らは、誰も本を出していないし、何も成し遂げていないということです。

試合中ずっとスコアボードを気にしながらプレーするスポーツ選手はいません。

でも、ビジネスパーソンの中には、“スコアボード”を気にしてばかりの人がたくさんいます。

こういう人は、結果的に、他人に人生のハンドルを握られます。

自分の行きたい方向に行くことができません。

自分のハンドルを人にゆだねないで自分で握ってください。

助手席には座らないでください。

ちゃんと運転席に座るのです。

GOOD LUCK!!

(2011-3-29)

『最新〈業界の常識〉よくわかる医療業界』


『最新<イラスト図解>医療費のしくみ』



Copyright (c) 2011 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<増刷御礼>
「<イラスト図解>病院のしくみ」15刷決定!!(累計4万8000部)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534038763/26shot9com-22
【新発売】『最新 医療費のしくみ』3刷決定!
<2010年度診療報酬改定・明細書発行義務化に完全対応!>
⇒ http://bit.ly/bgdZAE
『最新〈業界の常識〉よくわかる医療業界』おかげさまで増刷決定!
⇒ http://bit.ly/bYI2ma
◎MRのためのシェア・オブ・マインド(SOM)研究会※60人超えました!
⇒ http://www.facebook.com/shareofmind
ありがとうございます!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

続きを読む

スタンプラリー目標設定法

今年もスタンプラリーの季節がやってきましたね。1年前に書いたコラムを転載します。

☆……………………☆……………………☆

今週の提言 ; スタンプラリー目標設定法(『アプローチ』2009/08/10)

停止した電車のドアが開いた瞬間に駆け出す子供たち。何の騒ぎかと驚いたが、彼らが手にしている“パンフレット”を見て夏の訪れを感じた。

毎年恒例の“スタンプラリー”である。JR東日本では、今年も大人気アニメ『ポケットモンスター』を起用した。子供たちは、パンフレットのスタンプ欄に6駅のポケモンスタンプを集めてゴール駅に行くと、賞品をもらうことができる。

なぜ、子供たちはスタンプラリーに興奮するのだろうか? 実は、このスタンプラリーには、モチベーションが上がる要素があふれているのだ。まず、ポケモンスタンプ台が首都圏の95駅に設置されていることが挙げられる。そのため、子供たちは自由に目標(行きたい駅・押したいスタンプ)を選択できるのだ。“自分で決められる”ことは、モチベーションアップにつながる。もう1つは、目標が小さく区切られていることある。子供たちはスタンプを1つ押すごとに最終目標に近づいていることを実感し、喜びを感じる。

目標を選択させることと、目標を小さく区切ることは、“大人の”目標達成及びモチベーションアップにも活用できる。あなたも、自身や部下のモチベーションアップのために、「スタンプラリー目標設定法」を活用してみてはいかがだろうか。

☆……………………☆……………………☆

「MRのためのシェア・オブ・マインド研究会」

MRのためのシェア・オブ・マインド(SOM)研究会 | ファンページも宣伝する


(2010-8-2)


Copyright (c) 2010 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<増刷御礼>
「<イラスト図解>病院のしくみ」14刷決定!!(累計4万6000部)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534038763/26shot9com-22
【新発売】『最新 医療費のしくみ』2010年4月15日発売
<2010年度診療報酬改定・明細書発行義務化に完全対応!>
⇒ http://bit.ly/bgdZAE
『最新〈業界の常識〉よくわかる医療業界』
⇒ http://bit.ly/bYI2ma

ありがとうございます!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

続きを読む

今週の提言 ; だから…

先ほど、K社のT部長から電話があり、質問のついでに「昨年5月の『だから』のコラムはデスクに貼り付けていつもみている」という嬉しい言葉をいただきました。私自身が書いたことすら忘れているくらいなのに(笑)。ありがたいですね。

T部長が大切にしてくれているコラムはコチラです。

☆……………………☆……………………☆

今週の提言 ; だから…(初出2008/05/26)

「ぼくの美しい人だから」というタイトルの映画があるが、大抵の場合、「だから…」という言葉はその前後にネガティブな言葉が付いてくる。

「新薬が出ない」、「競合はトップMRを配置している」、「担当エリアが広すぎる」、「経費が少ない」、「卸が協力してくれない」、「上司が同行してくれない」―などの後に“だから”が付き、**できないという文章が完成する。

プロ野球・広島東洋カープを3度の日本一へと導いた古葉竹識氏は、今年(2008年)から東京国際大の新監督に就任した。先日、古葉監督の采配ぶりがテレビ番組で紹介されていたが、試合後に古葉監督は選手達に、冷静に次の言葉を贈っていた。

「うまくなりたくなければ、何もしなくていいよ」

つまり、うまくなりたかったら、これまで以上に努力をしなさいということだ。

悪条件を言い訳にして「だからできない」と言っていては、成長は望めない。自身を成長させたいのであれば、“だから、できる”と言い換えなければならない。新人MRだから**できる。新任病院担当だから**できると、まず、言い切ってしまおう。そうすると、“できる理由”を日常的に考えられるようになる。あなたならできるはずだ。

☆……………………☆……………………☆

(2009-1-15)

Copyright (c) 2009 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。

☆マイナビ2010「MR特集」〜医療は『安心産業』であり『希望産業』である。その一翼を担うMRは、人に感謝される素晴らしい仕事です☆
→ http://job.mynavi.jp/conts/2010/tok/mr/opinion/index.html

☆…「過去最高の研修」が書籍化…☆
「MRバブル崩壊時代に勝ち残る“7つの眼”」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/7eyesbook.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<新刊案内>
「<イラスト図解>医療費のしくみ」☆12月25日発売☆
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534044887/26shot9com-22

<増刷御礼>
「<イラスト図解>病院のしくみ」12刷決定!!(累計4万1000部)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534038763/26shot9com-22
「よくわかる医療業界」8刷決定!!(累計2万6000部)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453404044X/26shot9com-22
ありがとうございます!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

続きを読む

2009年の提言 ; すべてを“リ・デザイン”せよ

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

MR向けの週刊誌「アプローチ」では、年始に200*年の提言を行っています。

2009年の提言は『すべてを“リ・デザイン”せよ』です。年始企画として、特別に転載します。

☆……………………☆……………………☆

2009年の提言 ; すべてを“リ・デザイン”せよ

1年前の「2008年の提言」は「4Cを意識しよう」だった。この4Cも2008年度に本格化した医療制度改革により、今は4C+“新しい4P”を意識したマーケティング戦略が求められている。“新しい4P”とは以下の通り。

◎Prediction:疾病・環境変化を予測する
◎Prevention:予防医療、メタボ対策
◎Participation:患者を参加させる
◎Personalization:個別化した医療サービス


この中でも、とくに医療機関にとっては、ParticipationとPersonalizationが重要になるため、製薬企業やMRは、例えば「糖尿病治療に患者を参加させるための情報・ツール」を構築・提供することにより、糖尿病治療に対するコミットメント(一生懸命働こうとする心理的関わり)を得意先に示すことができる。

“新しい4P”に対応することは、特定健診・特定保健指導制度が一時的に医療費を上げてしまうのと同じように、MRの生産性を一時的に落とすことになるかもしれない。しかし、いち早く取り組んだ企業・MRが得意先からの中長期的な信頼と実績を獲得することは間違いない。

もう、活動量を増やすだけで何とかなる時代ではない。得意先の変化に対応するには、マーケティング戦略もMR活動も“リ・デザイン”しなければならない。まずは、自分自身のリ・デザイン計画を考えよう。

☆……………………☆……………………☆

“リ・デザイン”の対極にあるのが、“KAIZEN”(改善)です。世界のトヨタの低迷は、改善ではどうにもならない時代を象徴したものかもしれませんね。

一緒に“リ・デザイン”しましょう!


(2009-1-5)

Copyright (c) 2008 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。

☆マイナビ2010「MR特集」〜医療は『安心産業』であり『希望産業』である。その一翼を担うMRは、人に感謝される素晴らしい仕事です☆
→ http://job.mynavi.jp/conts/2010/tok/mr/opinion/index.html

☆…「過去最高の研修」が書籍化…☆
「MRバブル崩壊時代に勝ち残る“7つの眼”」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/7eyesbook.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<新刊案内>
「<イラスト図解>医療費のしくみ」☆12月25日発売☆
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534044887/26shot9com-22

<増刷御礼>
「<イラスト図解>病院のしくみ」12刷決定!!(累計4万1000部)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534038763/26shot9com-22
「よくわかる医療業界」8刷決定!!(累計2万6000部)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453404044X/26shot9com-22
ありがとうございます!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

続きを読む

【新人MRからの質問】これからの2、3年をどう過ごせば良いですか?

9/20の岩田MR塾での講演の際に受けた質問に対する答えを「アプローチ」に掲載しました。

「アプローチ」を購読していない参加者のために、ここに転載します。

Q:これからの2、3年をどう過ごせば良いですか? 何をすれば良いですか?

あなたの営業所に配属された新人MRから、このような質問をされたら、どう答えるだろうか? 先日の講演で質問されたので、参考までにご紹介しておこう。

(1)“本業”を極める:会社から与えられる情報だけで満足せずに、得意先のレベルに合った独自の情報収集をして医師のニーズをつかむ。

(2)2、3年以内に実現したい目標をリストアップして、やるべき(学ぶべきこと等)ことを先輩MR等からアドバイスをもらう。

(3)なぜ、自分はこのエリアに配属されたのか?ということを考え、“自分の役割”を妄想する(2月4日号の「MRの階段」を参照)。

MRの階段

(4)他社MRを意識した「ポジショニングマップ」を作る:努力すれば自分が勝てるポジションを特定する(参考:「1つ武器を持てば勝てる。自分はサーブはいまひとつだが、ストロークには自信がある」(テニスの錦織圭選手))。

(5)今の自分にできることに真剣に取り組み、口だけの人間にならない。

(6)優秀なMR、普通のMR、ダメなMRの違いを見つける。

(7)毎日、「1ミリの努力」をする。

※「アプローチ」の購読案内
→ http://www.utobrain.co.jp/seminar/periodic/approach/

(2008-09-29)

Copyright (c) 2008 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。

<公開セミナー:シェア・オブ・マインド(SOM)時代に価値残るMRになるためには?by川越満>
【10/10大分MR塾】《申し込み受付中》
→ http://consunalist.seesaa.net/article/106056301.html

☆マイナビ2010「MR特集」〜医療は『安心産業』であり『希望産業』である。その一翼を担うMRは、人に感謝される素晴らしい仕事です☆
→ http://job.mynavi.jp/conts/2010/tok/mr/opinion/index.html

☆…「過去最高の研修」が書籍化…☆
「MRバブル崩壊時代に勝ち残る“7つの眼”」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/7eyesbook.htm
☆彡8刷決定☆彡
「<業界の最新常識> よくわかる医療業界」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/yokuwakaruMI.htm
☆12刷決定☆「<イラスト図解>病院のしくみ」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/HPshikumi.htm
タグ:MR

続きを読む

4Cを意識しよう(初出2008/01/07)

黄金週間特別企画。最終回は、2008年の提言です。

☆……………………☆……………………☆

2008年の提言 ; 4Cを意識しよう(2008/01/07)

2008年は顧客の変化スピードが加速する年になりそうだ。病院のリスクマネジメントやコストに対する意識は高まっており、従来のマーケティング発想では、通用しなくなってきた。

マーケティングミックスで語られる「4P」はゴミ箱に捨てられ、近年は「4C」で語られることが多くなっている。

・Product(製品)→Customer solution(顧客ソリューション)、Customer Value(顧客価値)
・Price(価格)→Customer cost(顧客コスト)
・Place(流通)→Convenience(利便性)
・Promotion(プロモーション)→Communication(コミュニケーション)

工場で作られる「製品」は医薬品だが、MRの「製品」は“情報”であり、それがソリューションや価値に結びつかなければならない。逆に言えば、顧客の価値を高められる情報が「製品」となる。

高い「価格」は競争優位条件だったが、DPC&患者負担増時代には、コストとして見られてしまう。高い薬でも、使った方(または自分・自社と付き合っていた方)がコストエフェクティブであることを示す必要が出てくる。

「プロモーション」から「コミュニケーション」への変化が最も実感できることかもしれない。“何を話すか?”よりも“何を聞き出すか?”が重要だ。

☆……………………☆……………………☆

2008年度改革の波に乗るには、4Cをマインドにインストールする必要があるでしょう。

(2008-05-06)

Copyright (c) 2008 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。



☆参加費無料【MRフォーラム】☆札幌・名古屋・福岡で川越登場!

→ http://www.mre.or.jp/10memory-forum/index.php

☆インタビューされちゃいました☆
→ http://www.a-human.net/career/archive/interview2008-1.html

☆…「過去最高の研修」が書籍化…☆
「MRバブル崩壊時代に勝ち残る“7つの眼”」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/7eyesbook.htm
☆彡7刷決定☆彡
「<業界の最新常識> よくわかる医療業界」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/yokuwakaruMI.htm
☆11刷決定☆「<イラスト図解>病院のしくみ」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/HPshikumi.htm
タグ:MR 4P 4C 病院経営

続きを読む

“平均点以上の仕事”をしよう(初出2007/01/08)

黄金週間特別企画。今回は、2007年の提言です。

☆……………………☆……………………☆

2007年の提言 ; “平均点以上の仕事”をしよう(2007/01/08)

TBSテレビの人気番組「情熱大陸」にも登場した荒井裕樹さんは、青色発光ダイオード中村裁判、味の素裁判、パチスロ・アルゼ訴訟など、世間を騒がせた訴訟を担当した30歳のトップ弁護士だ。



荒井さんは、「これからは地位や年齢とは関係なく、強い『論理力』を持った人間が『個人』として生き残るようになる」と、著書の中で述べている。そして、論理的交渉力を高める7つの掟を紹介している。

(1)戦況判断のために、まず徹底した「情報収集」を行なう
(2)情報収集に基づき、「実現可能で明確な目標」を設定する
(3)「自分でコントロールできること」と「コントロールできないこと」とを峻別し、「自分でコントロールできる」要素に集中する
(4)目標達成に必要な「条件を列挙」し、一つずつ「潰して」いく
(5)「入念な準備」をした上で、「こちらから行動を起こす」ことで交渉の主導権を握る
(6)決して「感情的」にならない
(7)交渉相手に「感動」を与えて、「説得」ではなく「納得」してもらうことを心がける

この7つの掟は、MR活動にも置き換えられそうだ。また、荒井さんは“平均点以上の仕事”を心がけているという。2007年は論理的に“平均点以上の仕事”をしよう。

☆……………………☆……………………☆

論理的交渉力を高める7つの掟は、セールスにも使える考え方ですね。

(2008-05-05)

Copyright (c) 2008 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。



☆参加費無料【MRフォーラム】☆札幌・名古屋・福岡で川越登場!

→ http://www.mre.or.jp/10memory-forum/index.php

☆インタビューされちゃいました☆
→ http://www.a-human.net/career/archive/interview2008-1.html

☆…「過去最高の研修」が書籍化…☆
「MRバブル崩壊時代に勝ち残る“7つの眼”」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/7eyesbook.htm
☆彡7刷決定☆彡
「<業界の最新常識> よくわかる医療業界」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/yokuwakaruMI.htm
☆11刷決定☆「<イラスト図解>病院のしくみ」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/HPshikumi.htm

続きを読む

今年は何を積み上げますか?(初出2006/01/09)

黄金週間特別企画。今回は、2006年の提言です。

☆……………………☆……………………☆

2006年の提言 ; 今年は何を積み上げますか? (2006/01/09)

今、最も忙しいビジネスは、消費者側に立った不動産コンサルティング・サービスだろう。“姉歯事件”以来、仕事の依頼を断らなければならないほど、電話が殺到しているそうだ。金融、不動産、医療の“情報の非対称性3兄弟”のうち、金融はインターネットによる情報公開で、3兄弟から卒業した感があるが、不動産と医療の“情報の非対称性”は双子並みにソックリだ。

個人情報保護法の施行により、訪問販売ビジネスは崩壊すると言われているが、今回の一連の事件が重なり、「知らない人からは買わない」、「嫌いな人からは買わない」―という昔ながらの「営業のルール」が改めて重要視されるはずだ。

某ガス系列の企業に勤務する友人のK氏が支店長に就任して以来、その支店の売上は2年間で3倍になった。他の支店が横這いなのに、彼の支店だけ3倍になったのはなぜか? K氏は会議のやり方を変えた。毎日のように、「あなたは今日、お客さんにどんな満足を提供しましたか?」と全員に聞くという。職員は毎日、顧客満足のことを考えていなければ支店長に怒られるから、必死になる。つまり、K氏は売上の積み上げではなく、“顧客満足の積み上げ”を会議の中で行っているのである。これが結果として、2年間で3倍の売上を作った。

あなたは何を積み上げますか?

☆……………………☆……………………☆

最近、リッツの高野登さんの講演を聴いたのですが、高野さんも会議では最初に数字の話をしないことを心がけているそうです。顧客第一主義といいながら、会議の最初に売上の話が出たら、大嘘だというわけです。

ちなみに、友人のK氏は、さらに出世しました。

(2008-05-04)

Copyright (c) 2008 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。



☆参加費無料【MRフォーラム】☆札幌・名古屋・福岡で川越登場!

→ http://www.mre.or.jp/10memory-forum/index.php

☆インタビューされちゃいました☆
→ http://www.a-human.net/career/archive/interview2008-1.html

☆…「過去最高の研修」が書籍化…☆
「MRバブル崩壊時代に勝ち残る“7つの眼”」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/7eyesbook.htm
☆彡7刷決定☆彡
「<業界の最新常識> よくわかる医療業界」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/yokuwakaruMI.htm
☆11刷決定☆「<イラスト図解>病院のしくみ」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/HPshikumi.htm


続きを読む

キーワードは“共感”(初出2005/01/10)

黄金週間特別企画。今回は、2005年の提言です。

☆……………………☆……………………☆

2005年の提言 ; キーワードは“共感” (2005/01/10)

トップクリエイターの尾坂昇治さんは、ベストセラー商品の裏側には“共感”があると述べている。

毎年恒例の「日経MJ ヒット商品番付」の2004年版を見ると、上位の顔ぶれは次のようになっている。

    東           西
横綱   韓流        アテネ特需
大関 聴く携帯端末     ななめドラム式洗濯機
関脇 ドラフトワン
   ヘルシオ(シャープ)    アジエンス(花王)
小結 高級セダン      世界の中心で、愛をさけぶ
前頭 D70(ニコン)   コエンザイムQ10
同 10代の女王         はいれる保険

このランキングを見て、分からない商品が2つ以上あったら、ちょっとヤバイかも(笑)。

まずやっていただきたいことは、上位ランクの商品の何が消費者の“共感”を得たのか? ということを考えてみて欲しい。同僚や得意先の先生との話のネタにしても良いだろう。

次に、得意先でちょっと苦手な先生を1人思い出し、この1カ月間、その人に“共感”するポイントを見つけて“共感”して欲しい。きっと何かが変わるはずだ。

最後に、“共感”されている人を見ながら、“共感”される人物になるにはどうすれば良いか考えてみて欲しい。

☆……………………☆……………………☆

3年前なのに、もう懐かしさを感じますね。ロングセラーになっている商品もあります。

「世界の中心で、愛をさけぶ」って、確か、「恋するソクラテス」というタイトルになるはずだったんですよね。「恋するソクラテス」だったら、映画にならなかっただろうなぁ(*^_^*)

(2008-05-03)

Copyright (c) 2008 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。



☆参加費無料【MRフォーラム】☆札幌・名古屋・福岡で川越登場!

→ http://www.mre.or.jp/10memory-forum/index.php

☆インタビューされちゃいました☆
→ http://www.a-human.net/career/archive/interview2008-1.html

☆…「過去最高の研修」が書籍化…☆
「MRバブル崩壊時代に勝ち残る“7つの眼”」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/7eyesbook.htm
☆彡7刷決定☆彡
「<業界の最新常識> よくわかる医療業界」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/yokuwakaruMI.htm
☆11刷決定☆「<イラスト図解>病院のしくみ」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/HPshikumi.htm

続きを読む

セルフ・ブランディング元年(初出2004/01/05)

黄金週間特別企画。今回は、2004年の提言です。

☆……………………☆……………………☆
2004年の提言 ; セルフ・ブランディング元年(2004/01/05)

会社のブランドが突然なくなる時代になった。転職していないのに5回以上社名が変わったという読者もいるだろう。

M&Aの問題は、従業員の優劣にかかわらず、組織のパワーバランスに基づいてリストラが行われるということだ。このような時代は会社のブランドではなく、個人のブランドで生きていかなければならない。

セルフ・ブランディングである。もっと分かりやすく言うと、オンリーワンになって欲しい。アメリカでは、If two people think alike, one is not needed」(2人が同じ考えなら、1人は余分)と言われているという。自分の価値を最大化することがセルフ・ブランディングだと考えて欲しい。

多くの“士業”(有資格者)の人が、“足の裏についた米粒状態”になっている。「取っても食えない」という意味である。なぜ食べられないかと言うと、資格に頼りすぎて、自分をブランディングしないことがある。“資格の死角”である。

MRも資格の死角に陥ってはいけない。積極的に顧客とのコミュニケーションを深め、自己研鑽し、「顧客が自分を選ぶ理由」をつくろう。これがセルフ・ブランディングである。自分を選んでくれる理由をつくることができないと、これからのMR大競争時代を生き延びていくことはできない。

☆……………………☆……………………☆

意外だったのは、MRさんに限らず、“本社”の方にセルフ・ブランディング理論が好評だったことです。

金太郎飴製造型教育が顧客に通用しなくなったからでしょうか。これからは、“・・・らしくない人”が求められる時代になります。

(2008-05-01)

Copyright (c) 2008 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。



☆参加費無料【MRフォーラム】☆
→ http://www.mre.or.jp/10memory-forum/index.php

☆インタビューされちゃいました☆
→ http://www.a-human.net/career/archive/interview2008-1.html

☆…「過去最高の研修」が書籍化…☆
「MRバブル崩壊時代に勝ち残る“7つの眼”」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/7eyesbook.htm
☆彡7刷決定☆彡
「<業界の最新常識> よくわかる医療業界」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/yokuwakaruMI.htm
☆11刷決定☆「<イラスト図解>病院のしくみ」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/HPshikumi.htm

続きを読む

MRに求められる7つの眼(初出2003/01/06)

昨日からスタートした黄金週間特別企画。今回は、2003年の提言です。

☆……………………☆……………………☆
2003年の提言 ; MRに求められる7つの眼(2003/01/06)

今年(2003年)は4月にサラリーマンの自己負担が3割に引き上げられるだけでなく、第4次医療法改正による病床区分の届出締切が8月末に迫っている。経済不況により消費者の医療に対する眼がますます厳しくなる中、MRは下記の“7つの眼”を養わなければならない。

1つ眼:変化を読む眼
 環境変化が経済・医療・地域・顧客・自社・自分にどのような変化をもたらすのか?
2つ眼:顧客を見る眼
 顧客のニーズ・ポテンシャルを正確に把握し、将来性を把握しているか?
3つ眼:顧客の感情を読む眼
 自分の話を聴く状態になっているか?顧客とのコミュニケーションの状態は良好か?
4つ眼:経営を見る眼
 顧客の経営状態はどうか?患者は増えているか?
5つ眼:相乗効果を予測する眼
 A病院とB診療所を連携させたら、どのような効果が得られるか?
6つ眼:違いを見る眼
 繁盛している(または自社製品の扱いが増えている)顧客は、他施設と何が違うのか?
7つ眼:患者を見る眼
 MRがどんなに努力しても、患者の一言で製剤は切り替わる。患者ニーズを把握する努力をしているか?

☆……………………☆……………………☆

※5つ眼:相乗効果を予測する眼は、分かりやすくするため、ある時期から「地域医療を見る眼」に変更しています。

このコラムの反応が良かったので、研修プログラムとして構築し、2006年8月には、「MRバブル崩壊時代に勝ち残る“7つの眼”」という書籍として発売することができました。

MRフォーラムの札幌、名古屋、福岡会場では、私が「患者さんを見る眼と自分を見る眼」について講演します。参加費は無料ですので、お近くのMRさんは、ぜひご参加ください。

(2008-04-30)

Copyright (c) 2008 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。



☆参加費無料【MRフォーラム】☆
→ http://www.mre.or.jp/10memory-forum/index.php

☆インタビューされちゃいました☆
→ http://www.a-human.net/career/archive/interview2008-1.html

☆…「過去最高の研修」が書籍化…☆
「MRバブル崩壊時代に勝ち残る“7つの眼”」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/7eyesbook.htm
☆彡7刷決定☆彡
「<業界の最新常識> よくわかる医療業界」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/yokuwakaruMI.htm
☆11刷決定☆「<イラスト図解>病院のしくみ」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/HPshikumi.htm
タグ:研修 MR

続きを読む

another worldに挑戦を!(初出2002/01/07)

黄金週間特別企画として、MRのための情報誌「アプローチ」で毎年書いている“新年の提言”を2002年の分からご紹介していきたいと思います。

☆……………………☆……………………☆
2002年の提言 ; another worldに挑戦を! (2002/01/07)

九州最大手のスーパー、寿屋が昨年(2001年)12月19日に民事再生法の手続き開始を申請した。これで、2001年における上場企業の倒産は同日までに14件となった。帝国データバンクによると、この数値は1997年と並んで戦後最悪だという。 昨今の円安傾向がさらに進めばデフレに歯止めがかかるかもしれないが、消費者中心のビジネスモデルを構築できない企業の寿命を延ばすほどの効果はないだろう。

筆者は一貫性のない企業は滅びると考えている。例えば、“顧客満足経営”を打ち出していながら、CS部門の予算を削減したり、顧客への付加価値情報提供を縮小する企業が後を絶たないのは残念なことだ。

さらに、“教育は最大の投資効果がある”ことを認識できずに教育予算まで削減してしまう企業もあるという。削減するべき部分と削減してはいけない部分の区別ができない企業の業績が今後伸びるとは考えられない。

会社がお金を出してくれないからという理由で学習しないビジネスパーソンに未来はない。学習とは、知っている世界から知らない世界への移動行為である。知っている世界だけをぐるぐる回っていても成長はできない。成長しなければ顧客に満足を与え続けることはできない。会社が予算を付けないのであれば、自分で“学習予算”を設定して欲しい。「知らない世界」に行くことが問題解決の第一歩になるのだから。

☆……………………☆……………………☆

この時に伝えたかった最大のメッセージは【自分で“学習予算”を設定して欲しい】ということです。最近は、セミナー等のいろんな学習の場がありますが、“予算を消化すること”を目的にしないように気を付けてください。

(2008-04-29)

Copyright (c) 2008 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。



☆参加費無料【MRフォーラム】☆
→ http://www.mre.or.jp/10memory-forum/index.php

☆インタビューされちゃいました☆
→ http://www.a-human.net/career/archive/interview2008-1.html

☆…「過去最高の研修」が書籍化…☆
「MRバブル崩壊時代に勝ち残る“7つの眼”」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/7eyesbook.htm
☆彡7刷決定☆彡
「<業界の最新常識> よくわかる医療業界」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/yokuwakaruMI.htm
☆11刷決定☆「<イラスト図解>病院のしくみ」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/HPshikumi.htm

続きを読む

「行動+?=結果」(初出 2007/05/21)

昨日参加したMedi-waの第3回B型のB型によるB型のためのオフ会in秋葉原の参加者の中には、DPC対象病院の方も複数いましたが、そのうちの一人の方の病院では、4月から使用量上位品目を重点的に見直して、後発医薬品にシフトしたそうです。直後から先発メーカーのMRの訪問が増えたそうです。でも、後の祭りだそうです・・・。

この話を聞いて、1年くらい前に書いたコラムを思い出したので、ご紹介します。

☆……………………☆……………………☆

「行動+?=結果」 (初出 2007/05/21)

蛇口をひねると水が出る―このようなケースは、行動が結果に結び付く「行動=結果」の世界である。これをMR活動に置き換えると、「自社製品をディテールしたら先生が処方してくれた」となる。

MR活動の場合は「行動=結果」になるだろうか? 答は「NO」だ。もし、「行動=結果」であれば、そもそもMRという職種は絶滅していたに違いないし、あなたが仕事に“やりがい”を感じることもないだろう。

つまり、ビジネスにおいては「行動+?=結果」になるというわけだ。この「?」とは“何らかの要因”である。あなたの行動に“何らかの要因”が加わって、良い(悪い)結果が出る。言い換えると、優秀なMRは“何らかの要因”の把握力に優れており、結果をコントロールできる力があるのだ。

残念ながら、悪い結果が出てしまった(出そうな)ケースでは、内部要因としては“弱み”が、外部要因としては“脅威”が存在している。“弱み”は、プロダクト・ナレッジやセールス&コミュニケーション・スキルの乏しさや製品力そのものが弱いことが多い。“脅威”は、新たな競合品の発売や“狙い撃ち”の対象とされることもある。DPCの拡大や後期高齢者医療制度の創設、医療連携の拡大も“脅威”に入る。常に「?」を意識し、結果をコントロールしてみよう。

☆……………………☆……………………☆

(2008-04-23)

Copyright (c) 2008 Mitsuru Kawagoe
※掲載記事の無断使用・転載を禁じます。

☆参加費無料【MRフォーラム】http://www.mre.or.jp/10memory-forum/index.php

【川越満・本店】 http://www.26shot9.com/
☆インタビュー☆ http://www.a-human.net/career/archive/interview2008-1.html

☆…ついに書籍化…☆
「MRバブル崩壊時代に勝ち残る“7つの眼”」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/7eyesbook.htm
☆彡7刷決定☆彡
「<業界の最新常識> よくわかる医療業界」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/yokuwakaruMI.htm
☆11刷決定☆「<イラスト図解>病院のしくみ」
詳細はコチラ → http://www.26shot9.com/web/HPshikumi.htm

続きを読む

ハートは熱く、頭はクールに

経営再建中のダイエーの新CEOの名前を見て、声をあげるほど驚いた。

林文子さん。

 女性セールスの草分け的な存在で、お茶汲み・コピー取りからホンダの販売店に転職。翌月からトップセールスになり、今度はBMWに転職。“どん底”の新宿支店長に抜擢され、同支店を最優秀支店に育て上げた。さらに、フォルクスワーゲングループにヘッドハンティングされてファーレン東京の社長に就任。4年間で同社の売上を倍増させた。そして、今回、ダイエーのCEOに就任している。

 林さんのことは10年くらい前に友人から聴いた。「すごい人がいる」と。その友人は違う業界で林さんの真似をして、最年少支店長に抜擢されて、1年間で売上を倍増させた。

 何をやったのか? 詳しいことは林さんの著書「失礼ながら、その売り方ではモノは売れません」(亜紀書房)に書かれているが、一つだけ紹介するとすれば、林さんは“3K職場”を心がけている。この3Kとは、「感謝、感動、感激」のことであり、仕事のルーティンの時に3Kを持って仕事をするのが大事だと林さんは述べている。

 それから、「お客の心理を読むのはいいのですが、分かったような顔をしないこと。あくまでお客様に集中しています、という姿勢を見せ続けること。ハートは熱く、頭はクールに」が重要だという。


エースがやっていること

 ユート・ブレーンが出版している書籍は、いわゆる“直販”なので、原則的に一般の書店に置かれることはない。そのため、一般書籍の流通については無知だったのだが、2005年2月に「<イラスト図解>病院のしくみ」を日本実業出版社から出版したことをきっかけとして、少し勉強するようになった。

 新しい本を出せば、書店に“平積み”されるものと思っていたが、実はそれほど甘くない。毎日200冊の新刊書が発売されるため、平積みされる本も厳選されることになる。返品率は40%というおかしな業界である。
 こういう業界では、営業マンの力量の差がモロに出る。私の地元は横浜なので、有隣堂などに平積みされることを望んでいたが、残念ながら、あまり“扱い”は良くない。それに対して、大型書店の丸の内オアゾの丸善では、発売から4カ月も経過しているのに、ノンフィクションのベストセラーランキングに名を連ねている。この違いについて出版社に尋ねたところ、丸の内オアゾの丸善担当の営業マンは、この出版社の“エース”だという。

 では、エースはどういうことをしているのだろうか? 書店に嫌われる営業マンは、自社商品のお願いしかしない。それに対してエースは、「最近、こういう本(テーマ)が話題になっていますよ」と情報提供をしたり、売り場の提案を積極的に 行っているそうだ。


指示待ちでどうするの?

最近、講演後にいただくメールの内容が“二極分化”していることを肌で感じる。セルフスターター型のMR(MS)は、本誌のコラムを読んだだけで、「早速使ってみましたが、おかげさまで3軒も新規採用していだだきました」とか、「ピン!と来ました。うかがった内容を自分の活動に落とし込んで、早速明日から活用したいと思います」という報告をくれる。

 一方、個別に手取り足取りコンサルティングしないと、自分が何をするべきか分からない人も増えている。これは、他のコンサルタントからもよく耳にすることなので、こういう“指示待ち型人間”が増殖中であることは間違いなさそうだ。

 指示待ち型の人にぜひ考えて欲しい(部下に指示待ち型を持つ人は、彼らに考えさせて欲しい)ことがある。それは、「(ライバル社のMR(MS)以外で)あなた以上にあなたの得意先のことを知っている人がいますか?」ということである。答えは“NO”だろう。定期的に訪問しているあなたが、最も得意先のことを把握しているはずだ。だから、得意先がどういうことに困っていたり、具体的なニーズを持っているか理解していなければならない。ニーズが分かれば、上司の指示を待つまでもなく、やるべきことが見えてくる。

 常に得意先のために情報をインプットするという姿勢が重要である。


SMARTの法則

 最近の講演では、「今日お伝えした内容を踏まえて、“SMARTの法則”を用いて目標を設定して下さい」と言うことにしているが、意外とこの法則が知られていないようだ。近頃では、バランス・スコアカード関連の書籍にも紹介されるようになったが、ぜひ、読者の皆様にも活用していただきたい。

◎Specific(具体的な目標)
◎Measurable(計測可能な指標)
◎Agreed(目標に合意している)
  (Action-oriented:行動を促す)
◎Realistic(現実的に達成可能か?)
◎Time-bound(時期が明確であること)

 まず、「S」だが、これは対前年比10%増という大ざっぱな目標ではなく、A病院におけるシェアを10%上げるという具体性が求められる。

 次に「M」。これは目標が達成されたのか否かが分かるようにしなければならない。

 3番目の「A」が最も重要。上から降りてくる“目標”に「そんなのできるわけないじゃん」と、合意していなければ達成はできない。上から与えられた目標を自分なりにアレンジして合意できるレベルに“変形”させる必要がある。Action-orientedの「行動を促す」のAも重要だ。

 4番目の「R」は「A」とリンクする部分が大きい。高すぎる目標と低すぎる目標は、自分を動機付けすることが難しくなる。
 最後の「T」だけは、従来から意識していると思うが、他の4つを常に考えるだけで、未来は変化していくはずだ。


ポテンシャルの高い顧客の定義

 出版社は違うが、弊社の「強いチーム手帳」の姉妹本とも言うべき「営業力をとことん高める『人間系ナレッジ・マネジメント』」が医薬経済社から発売された。

 著者の山本藤光氏は、ダメ営業リーダーは顧客の定義すら把握していないという。例えば、以下のような定義付けが必要だという。

<ポテンシャルの高い開業医の定義>
 ・当社製品の対象患者が多い
 ・関連製品の月間購入額が高い
 ・当社製品の多品目納入が可能である
 ・卸にとって優良得意先である
 ・将来性がある
 ・影響力がある
 ・新製品採用の可能性がある

<ポテンシャルの高い病院の定義>
 ・当社製品の対象患者が多い
 ・関連製品の月間購入額が高い
 ・当社製品の多品目納入が可能である
 ・地域の拠点病院である
 ・波及効果が期待できる

 これから気を付けなければならないことは、制度改革などの流れにより、定義は変わらなくても、それぞれの“対象施設”が変化していくということだ。常に「経済が変わる→制度が変わる→競争が変わる」ことを認識して、各施設のデータを定期的にチェックするなど、情報をメンテナンスしよう。


常識を疑え

 最近発売された「常識の壁をこえて…こころのフレームを変えるマーケティング哲学」(ダン・S・ケネディ著、阪急コミュニケーションズ)に面白い事例が紹介されていた。

 ある新婚カップルが新年のパーティーを開くことになった。夫が妻の料理を手伝うことになったが、その時、妻がハムの両端を切り落としていることに気が付いた。

 夫「どうしてそんなことをするんだい?」

 妻「ママがそうしていたのよ」

 そこで夫は、妻の母親に聞いたところ、次のように言われた。
 「私のママもそうしていたのよ」

 今度は老人ホームに電話をして、おばあさんにこれまでのいきさつを話し、聞いてみた。

 「ばかな娘たちだね。私がハムの両端を切っていたのは、そのころ家にあったフライパンが小さくて、ハムを丸ごと焼けなかったからなんだよ」

 いかにもアメリカらしいジョークだが、実はビジネスの世界でも似たようなことは起きている。

 ただ、「先輩がそうやっていたから」「他社のMRもやっているから」などの理由で継続していることはないだろうか? もし、あったとしても、顧客が満足しているWin-Winの行動であれば問題はないだろう。ハムの両端を切るような行動がないか、確かめよう。


強いチームはRPDCを回し続ける

 4月18日に「医師と話し込めるMRをつくる『強いチーム手帳』」を発売した。著者は本誌で「四字熟語とMR」を連載中の山本藤光氏だ。

 山本氏は日本ロシュ時代に、日本で初めてナレッジ・マネジメントを実践した人物である。以来、山本氏は“人間系”のナレッジ・マネジメントを広めてきた。

 医薬品業界はこれまで、医師個人のデータの収集・管理に力を入れすぎて、人間そのものを見ていなかったのかもしれない。このような状況がいつまでも続いてしまうのか危惧していた。しかし、事態は急変した。

 個人情報保護法である。これからは、個々のチーム、MRが自らの頭で考えたアイデアを現場にぶつけていくことが求められる。

 「強いチーム手帳」にも書かれているように、MR活動の基本は、「RPDCサイクル」 (Research、Plan、Do、Check)を的確・迅速に回すことである。「このサイクルが無限に回され、目標のハードルを少しずつ高くしていくのが営業職である」(「強いチーム手帳」より)。

 インプットが同じなのに、なぜアウトプットに差が出るのか? それは、RPDCサイクル、つまりプロセスの差によるものである。優秀MRのプロセスを、チームリーダーが下位MRに同行しながら移植する。顧客に対するアプローチの手法が変わるから、当然、結果も変わり、強いチームができあがる。


5年、10年後を考えていますか?

 「読者のみなさんは、西暦2100年にNOVAの『駅前留学』が存在していると思われますか?」―この問いかけをしているのは、全国に約800店舗、業界売上シェア50%超を誇るNOVAの猿橋望社長である。

 猿橋社長は著書「近未来のつくり方」(東洋経済新報社)の中で、「駅前留学」は2010年、つまり5年後には間違いなくあるが、2050年には明らかにない、と述べている。理由は単純明快で、2050年には「駅前留学」は既に必要なくなっているからだという。

 さらに、猿橋社長はこうたたみかける。「例えば、2050年、大学に建物が必要でしょうか?」と。“お茶の間大学”で十分であり、だからこそ、NOVAは「お茶の間留学」の技術開発に力を入れているのである。

 私自身、技術進歩の波を実感している。デンドライトジャパンとの事業統合から、“距離破壊講演”の機会が着実に増えているのである。私の講演内容をMRが自分のノートパソコンで聴いたり、ライブで聴けなかったMRが後でダウンロードして聴いてくれている。私が自宅で休んでいる時も、どこかのMRが私の講演を聴いているかもしれない。時間の壁も破壊しているのである。

 医療・医薬品業界において技術革新はどのような方向に進むだろうか? 5年後、10年後、あなたの仕事はどう変わる?


自分をブランド化する方法

 自分はどんな人間になりたいのか?と自問し、悩んでいる人によく与えるヒントがある。それは、自分が死んだ時、お葬式の最後の言葉でどんな話をしてもらいたいか? ということである。

 ヒットする商品やブランド人と言われるようなモノ・ヒトは、他人が一言で表現できる何かを持っている。例えば、本や映画でヒットするものは、必ず一言で他人に説明できるような“とんがり”(阪本啓一著「スロー・ビジネス宣言!」参照)を持っている。「ラブレター」という映画を紹介する時は、「死んだ婚約者に手紙を出したら返事が来たんだよ」という話をするように。

 人で言えば、「あの人のプレゼンはいつ聴いても芸術的だよね」とか、「彼女にクロージングされて買わない人は、いないんじゃないかな」などと、どんどん口コミされている。ブランド人は、自分の強みを把握し、それを上手にアピールしている。

 まずは、自分の仕事のプロセスを棚卸しして欲しい。その中から自分が得意なことを3つ選び出す。「この3つは人並み以上だ」というものを選んで欲しい。そして最後に“たった一つ”を選び、それをメッセージとして顧客に伝えていくのである。

 すると、「**と言えばあなた!」ということが顧客に記憶されることになる。


自分の今後の物語をつくろう!

以前、精神疾患患者の家族をサポートする会を取材した時に“なるほど!”と思ったことは、メンタル的に弱い人は、「ストーリーの書き換えができない」ということである。

 つまり、何か自分にとって重大な場面に出くわした時に、自分が描いていたレールに固執しすぎて変化を受け入れられなくなる人のことである。

 医薬品業界では、M&Aの話題が増えてきた。4月にアステラス製薬の誕生かと思ったら、今度は三共と第一製薬の「第一三共」が10月1日に誕生することになった。こうしたM&Aにより、「人生設計を狂わされた」とストレスを感じる人も少なくないだろう。「1つのポジションに2人はいらない」という原則を考えると、リストラも避けて通ることはできない。ここでストーリーの書き換えができないと、ストレスが蓄積されていく。

 では、どうすれば良いのか? それは、自ら新しい出会いを求め、ストーリーを展開していくことである。今、「ニート」が社会問題化しているが、彼らは非常に限られたコミュニティの中で活動しているため、出会いがなく、ストーリーが前に進まないのだと思う。

 “企業内ニート”にならないためにも、新たな“知”と出会いたいものである。もちろん投資は必要になるだろうが、後で数十倍になってリターンがあるだろう。


売れっ子になる方法とは?

 先日、某外資系製薬企業の業界セミナー(プレ会社説明会)で特別講演をさせていただいた。最近は各社が差別化を図っているため、学生に話を聞くと、「会社ごとに特徴があって驚く」という。

 学生向けに話すには、分かりやすい表現をしなければならないので、何かのヒントになればと、「売れっ娘ホステスの育て方」(難波義行著、こう書房)を手に取った。

 同書には、「売れっ娘」になるための条件として、次の3つが示されている。

(1)存在感があり、輝いていること

(2)会話上手であること

(3)売れるための心構えが理解できていること

 つまり、「引きつける力」と「心に潜り込む力」が「売れっ娘」には必要ということだ。

 このうち、“心構え”の部分はMR・MSに参考になると思う。まず、「いつも最高を目指すのではなく、今できる最高を目指して接客する」ということ。次に部下の教育にも使えそうだが、「長く売れるためには、積極的にがんばっていた以前を思い出すようにする」ことなどが示されていた。

 私が特に気に入っているフレーズは「私に注意されて悔しいと思っている間は、成長しないからね。仕事ができない自分が悔しいと思えたら、売れるわよ」である。人のせいにしない人は必ず伸びる!


4年周期の目標設定法

  オリンピック、サッカーのワールドカップ―世界的な大会は4年に一度開催される。一時期、“恋愛”も4年限界説が流行った。最近、この4年を周期に目標を設定することが、非常に役立つのではないかと思っている。
 多摩大学学長の中谷巌さんは、「ある分野に1万時間を費やせば、プロになれる」と述べている。この1万時間は大学院で博士号を取得する時間に相当するらしく、1日8時間で計算すると、5年でプロになるというわけだ。

 しかし、実際、私たちは1日8時間以上働いているので、1年早い4年で1万時間を超えているのではないだろうか。そして、この薬業界でよく聞く台詞「MRの成長は4年で止まる(4年で“コツ”をつかめるので、その後は同じ事の繰り返しになる人が多いということのようだ)」も気になる。

 そこで、私は「4年周期の目標設定」をオススメしたい。大きな夢は別に持つとして、とにかく4年後に達成したいことを掲げる。例えば、1月に勢いで英会話を始めてしまったけれども、4年後にどうなっていたいのか?ということを考えるのである。

 目標というのは、“立つ位置”が変わると変化していく。つまり、MR1年目に4年計画を立てると、2年目には全く新しい目標が見えてくるのである。あなたは、人生で何度も金メダルを取ることができるのだ。


“言葉合わせ”をしよう!

 2005年1月から5週間にわたり、シナリオ・ライティングの講座に通っていた。講師は日本で唯一、映画の脚本を読んでコンサルティングできる岡田勲さんだ。初回の講義が印象的だった。

 最初に行ったことは、“言葉合わせ”だった。「マーケティング」とは何か? 「コンセプト」とは何か? 「アイデア」とは何か?―など、次々と受講生に問いかけた。面白いことに、全員違う答えだった。マーケティングについては、「売れるシクミづくり」という答えでは不十分であり、“明日の売上をつくる”という表現がふさわしいということだった。

 また、経営コンサルタントの阪本啓一さんも、“言葉合わせ”の重要性について、著書「リーダーシップの教科書」(日本実業出版社)の中で、「リーダーの重要な仕事は、チーム内で交わされる言葉の定義を一つにすることである」と述べている。

 究極は、「MRとは何か?」について“言葉合わせ”すると良いかもしれない。これはMR教育センターが示すような定義ではなく、顧客に信頼され、仕事に誇りが持てるMRとは何か? ということである。これをチーム全体で意見交換すると、チームが向かうべきゴールが見えてくるのではないだろうか。

 「MR」の次に“言葉合わせ”すべきなのは、「顧客」である。自社・チームにとって、「顧客」とは誰のことを指すのだろうか?



自分マネジメントの秘訣

堤義明、高塚猛、海老沢勝二、島田紳助― “立派な人”達がコケる傾向が続いている。特に島田紳助は芸人としてピークを迎えていただけに、残念でならない。

 先日、吉本興業の元常務で、現在フリープロデューサーの木村政雄氏の講演を聴く機会に恵まれた。木村さんは島田紳助の暴行事件に触れつつ、常に“もう一人のキャラクター”を持つことを勧めてくれた。自分が「調子いいなぁ」と思っていたら、もう一人のキャラが「調子に乗ったらいかんよ」と言ってあげる。また、ストレスがたまって落ち込んだり、イライラしたら、「そんなに悩んでも仕方ないやん」と言ってあげる。こうしたバランス感覚が“脱線”しないために重要だという。

 もう一つ、私自身も実践している「成長し続けるためのテクニック」をご紹介したい。それは、尊敬する人達を、“ちょっとずつパクる”ことだ。木村さんの話に私の考えを加えると、次のステップになる。

(1)自分がこうなりたい!という将来像をイメージする

(2)各分野について、すでに実現している人をピックアップし、その人を研究する

(3)パクる(近づけるように努力する)

 今回ご紹介した2つのテクニックを実践すれば、かなり成長できると思います。ぜひ、参考にして下さい。




SAしか生き残れない

 情報化社会は今、新たなステージに入ったようだ。そのために、売れる人材と売れない人材の格差がつき始めている。

 一昔前は、何か良いモノを探しに店に行き、そして店員に薦められたものを購入するという流れがあった。これが情報化の進歩により、“コレ”という商品を置いていない店はダメな店という烙印を押される。

 人も同じである。いろんな情報を提供しても、顧客が望んでいる(興味がある)テーマに精通していなければ、頼りにされることは難しい。つまり、時間泥棒になるか、暇つぶしの相手以上の関係になることは難しい。

 これが情報化社会の本質である。どんなに社内で自社製品やロール・プレイングの研修を受けても、顧客が望む情報を持っていなければ、何も知らないことに等しい。

 一つのヒントとして、キーワードを紹介したいと思う。

 「シンボル・アナリスト」(SA)を目指そう!

 SAという言葉は竹村健一氏が1992年に著した「シンボル・アナリストの時代」の中で示したもので、SAは次の3つのことを指すという。

 (1)問題を発見する人
 (2)問題を解決する人
 (3)発見者と解決者を結びつける戦略的媒介者

 とても13年前の指摘だとは思えないが、今後もSAは求められ続けるだろう。


2005年のキーワードは“共感”

  トップクリエイターの尾坂昇治さんは、ベストセラー商品の裏側には“共感”があると述べている。

 毎年恒例の「日経MJ ヒット商品番付」の2004年版を見ると、上位の顔ぶれは次のようになっている。









西
横綱

韓流

アテネ特需
大関

聴く携帯端末

ななめドラム式洗濯機
関脇

ドラフトワン
ヘルシオ(シャープ)

アジエンス(花王)
小結

高級セダン

世界の中心で、愛をさけぶ
前頭

D70(ニコン)

コエンザイムQ10


10代の女王

はいれる保険

 このランキングを見て、分からない商品が2つ以上あったら、ちょっとヤバイかも(笑)。

 まずやっていただきたいことは、上位ランクの商品の何が消費者の“共感”を得たのか? ということを考えてみて欲しい。同僚や得意先の先生との話のネタにしても良いだろう。

 次に、得意先でちょっと苦手な先生を1人思い出し、この1カ月間、その人に“共感”するポイントを見つけて“共感”して欲しい。きっと何かが変わるはずだ。

 最後に、“共感”されている人を見ながら、“共感”される人物になるにはどうすれば良いか考えてみて欲しい。


占い・診断を上手に使う方法

 テレビ番組「発掘!あるある大事典U」の2004年10月3日放送分のテーマは、血液型の相性だった。このような特集が組まれた時は、いつも憂鬱な気分になる。なぜなら、私の血液型であるB型に対するバッシングがヒドイからである。

 また、先日購入した「誕生日事典」(ゲイリー・ゴールドシュナイダー他著、角川書店)は、“性格診断ガイドブックの決定版”と言われるだけあって、非常に良く当たる。しかし、マイナスの部分の記述も多く、私の誕生日5月30日には、「自由でないと気が済まなくて、決まりきった仕事を何年も続けるのが苦手で、したいことをしないとストレスがたまる」と書かれていた。後は、「独創性や先見の明をとおして世界に貢献できる反面、責任度の高い仕事は向いてない」とか(笑)。

 血液型診断や誕生日診断を100%信じる必要はないが、自分の行動を律するという姿勢で、これらの診断を読むと、非常に役立つのではないかと思えるようになってきた。

 例えば、「約束を守れない性格」と書かれていたら、約束を守る性格を“インストール”すれば良いわけである。このインストールの手法としては、ミッション・ステートメントを作るのが一番良い。人間は習慣を変えることができる。オオカミに育てられた人間はオオカミになるが、人間に育てられたオオカミは人間にならない。


相手に合わせる3つのポイント

 つい先日、IT系企業から電話セールスを受けた。しかし、私には相手が何を言っているのかさっぱり分からなかった。

 これがマニュアルの怖さである。コミュニケーションは受け手のレベルに合わせて送り手が工夫しなければならない。

 私は、講演の中で「コミュニケーションの法則」について紹介するが、特に若いMR向けには、相手に合わせるポイントが3つあることを伝えている(ウィリアム・S・ハウエルの著書を参考)。

(1)話す時は、できるだけ相手が使っている語彙を使う

(2)相手が間違いなく持ち合わせている知識や情報の枠内で話す

(3)相手が関心を持っていることに焦点を合わせる。比喩表現を使う時は、相手が興味あるもの限定

 「相手が使っている語彙」というのは、意外と盲点である。医師・薬剤師が自社製品の領域について話す時に、どのような語彙を多用するか、ちゃんと把握しておきたい。

 (3)の比喩表現も気を付けたい。比喩表現は相手に理解してもらうために重要な武器だが、相手がゴルフ嫌いなのに、ゴルフ用語で比喩表現をしても、あまり意味がないし、ピンとこない。関心を持っていることに焦点を合わせるように心がけよう。



10の努力で1の成果

 最近、若い人に講演する機会が増えてきたので、若い人に効くメッセージをいくつか考えている。

 今回は、その中から一つだけ紹介したい。

 「何の努力もしないでうまく行かないのと、努力しているのに、うまく行かないのとは、意味が全く違う。明確な目標を持って努力を重ねていけば、必ず目標に近づく」

 簡単に説明すると、若いうちは(私も若いですが)、努力と成果が全く比例しない。10の努力で1の成果が得られれば良い方だ。しかし、順調に苦労していると、10の努力で5の成果になり、10の成果になり、ついには10を超えるということを体験するようになる。このことを著名なコンサルタントの石原明さんは、「成功曲線」と名付けている。

 同様に、「ファミリー7つの習慣」(スティーブン・R. コヴィー著)にも、「中国の竹の奇跡−この驚くべき植物の種を蒔いてから4年間、小さな芽が出るだけで、何一つ生長が見えない。その4年間、生長は全て地面の中で起きている。土の中に深くその根を張っているのだ。そして5年目になると、この竹は一気に25メートルも伸びるのである!」ということが紹介されている。

 最初は努力と成果が比例しない。このことを若い時に知っておくと、かなりストレスが軽減されるだろう。


弟子が自分で解くんです

 法隆寺金堂など、檜の巨木を使って堂塔の復興を果たした最後の宮大工棟梁、西岡常一さん(享年86)の本「木のいのち木のこころ(天)」を読み、リーダーシップや教育について学ぶことができた。

 これから、新人などに教育する立場のMRさんに役立ちそうなところを、本の中からご紹介したいと思う。

  「私が解いてやるんやなくて、弟子が自分で解くんです」

◎自分で解く心構えがないと、ものは伝わりませんな

◎見本を見せた後はその人の能力。その人の能力以上のことはできない

◎頭に記憶はあっても、何もしてこなかったその子の手には何の記憶もありませんのや

◎自分の癖はわからないものです。自分の癖を取って、自分で考え、工夫して、努力して初めて身につくんです

 MRさんの仕事は知識が非常に求められる。ある外資系企業では、知識量を評価の重要な指標にしている。領域制の実績には、知識が大きく影響すると考えているからだ。

 しかし、行動力が伴わないと、“体験”という記憶が残らず、自分の癖や足りないことが見えてこない。これからは、“教える”から“育てる”時代である。


既存顧客のロイヤルティ向上

 ここ数年、自然志向のスキンケア化粧品などを展開しているH社をウォッチしている。なぜ注目しているのかというと、「ロイヤルセブンカストマー」と題して、既存顧客のロイヤルティ向上を目指しているからだ。

 本誌でも何回か述べているように、ビジネスは、新規顧客、リピート性、利益率をそれぞれ向上することができれば、必ずうまくいく。業績の悪い企業は、この3つのうち、どれを向上させるか?ということさえも決めていないケースが多い。

 H社の「ロイヤルセブンカストマー」の意味は、クレンジング・洗顔料・ローション・乳液・クリーム・美容液・パック・化粧下地・ファンデーション…というスキンケアステップのうち、7つ以上のステップに該当するH社商品を使用している顧客のことである。

 H社はここ数年、「ロイヤルセブンカストマー」を増やすことに注力してきた。その後の売上に注目していたのだが、順調に推移しているようだ。やはり、新規顧客は減っているようだが、累計顧客数は増加している。
 「ロイヤルセブンカストマー」戦略を軌道に乗せたのは、スタッフ教育に違いない。コンサルティング販売を心がけない限り、この実績を残すのは難しい。

 今回、この事例をご紹介した意味を、賢明な読者は分かってくれるだろう。



優秀な人は何を考えているのか?

 「あなたのなかにあるセールスの才能―その見つけ方、活かし方、育て方」(ベンソン・スミス、トニー・ルティリアーノ著、日本経済新聞社)という本に、“これこそが営業マンの実績格差を生み出しているものだ!”という興味深い調査結果が掲載されていた。

 著者は大手トラック運送会社をコンサルティングした。優れた運転手とその他の運転手に同じ質問をした。その質問とは、「運転中に何を考えていますか?」というものである。

 優秀でない運転手は、「どこで昼食を食べようか」「今晩はどこに宿泊しようか」などという回答が中心だったという。それに対して優秀な運転手は、「運転中、次に何が起きるのかを考える」と回答した。何か起きたらどこに車両を停めるか? 前を走る車がいきなり自分の車線に入ってきたら? などを考えているのだという。

 実を言うと、著者は以前、同じような質問を営業マンにもしていた。結果は同じで優秀な営業マンは訪問先に行く間に、顧客の質問により良い回答ができるように、頭で考え、心の中で繰り返し考えて練習しているという。是非、優秀な人の“思考”をマネしてみよう!


誰から買うか?

 講演活動が増えてきた。そのため、私の著書「制度知識で他社MRに差をつける33のQ&A」を読んでいただいた現場のMRさん達と会話する機会が増え、とても喜んでいる。「せめて5年前に読みたかった」と言われても、5年前の私には、この本を書く能力はなかった。

 制度の本を読んでなぜ実績が上がるのか?と本社勤務の方は思うかもしれない。そう思うのは無理ないが、実は、「制度知識で他社MRに差をつける33のQ&A」で伝えたかったメッセージは、“徹底した顧客志向”なのだ!

 そのため、何回も読んでくれたMRさんが、自分でも気づかないうちに顧客中心の言動になり、得意先からの信頼度が増したのだと思う。得意先に「このMRは顧客志向だ」と思われることは非常に重要である。

 例えば、私のかかりつけ医に「良いMRの条件」を聞いたところ、「ネガティブ情報を迅速に出してくれるかどうか」だと述べていた。と同時に、“医療は中断できない”という原則を理解しているMRは少ないと嘆いていた。

 薬は「買う、買わない」ではなく、「誰から買うか?」である。これがMRという仕事の特性であることを忘れてはならない。よって、信頼できるMRからしか買わないという結論に至るのだ。




「何を」「誰に」

  「バカ大企業とは、『シェアだけを重視して、お客様の満足を少しも考えない発想・行動をすること』」―コピーライターとして著名な荻野浩一朗さんは近著の中で、こう指摘している。

 荻野さんは、「誰に」、「何を」を考えることがビジネスにおいて最も重要だと指摘している。このことは誰でも知っているはずだが、いまだに「何を」に重点を置いた戦略を取る企業が多すぎる。今は「誰に」にフォーカスしなければ、モノは売れないと荻野さんは述べている。

 前号では、“スマートコンシューマ”についてご紹介したが、医療界においても「誰に」という部分が非常に多様化しており、特に、医薬品に対する感情は“お腹がいっぱい”という表現がピッタリだと思う。この状態で「何を」を中心に考えると、全く結果が出ないということになる。

 MRの視点から見ると、「何を」という商品は決められている。だから勝負するのは、「誰に」にフォーカスして「何を」を変形(育成)させることが有効だ。言い換えれば、どういう情報・サービスを付加すれば、採用していただけるか? 継続して処方してくれるか? ということを「誰に」にフォーカスしながら考えることが重要になる。これは、個々のMRが独自に考えなければならないことだ。




スマートコンシューマの時代

 
  マス・マーケットからスマートコンシューマへ―日本を代表する女性起業家、イー・ウーマン(http://www.ewoman.co.jp/)の佐々木かをりさんの講演を聴く機会に恵まれた。

 佐々木さんは、「従来のマス・マーケットは縮小傾向にある」と述べた。昔のように、一つのメッセージを投げかけることにより、一つの行動を促すことができなくなっている。

 逆に増えてきているのが、“コミュニティ”である。これを佐々木さんは「スマートコンシューマ」と名付けていた。複数のコミュニティが合体することにより、マス・マーケットを上回るという現象が起きる。

 スマートコンシューマは自分で考える人である。商品のライフサイクルで言えば、「アーリー・アドプター」(先駆者)という位置づけになる。アーリー・アドプターは「『今』はマイノリティだが、『明日』という時間軸のマスを誘導している人たち」だと佐々木さんは分析していた。

 昨今の医薬品業界では、病診連携マーケティング、DTC広告戦略という新たなマーケティング手法が展開されているが、これらはいうまでもなく、アーリー・アドプターからアーリー・マジョリティーに対する影響力を最大限に活用する戦略である。間違ってもレイト・マジョリティーやラガード(無関心層)にフォーカスしないようにしたい。


集団から個へのシフト

 黄金週間明け早々、興味深いニュースが飛び込んできた。MR教育センターが新しい教育研修要綱をスタートし、“個人学習”を認定対象として認める方向で調整に入ったという。

 経済同友会が「第14回企業白書」の中で以下のように提言したのが1999年2月18日。5年経ってようやく医薬品業界も動き出すようだ。

 平均的レベルアップのための社内教育ではなく、競争力向上に資する戦略的な能力開発を行う。個人のエンプロイヤビリティ向上のための能力開発は自己責任で行い、企業は「場」や「機会」の提供という環境面で支援をする。 (「投資性」「自律性」)

 おそらく、MR個々の能力にマッチした研修プログラムが提供されることになるだろう。“美しい人はより美しく、そうでない人もそれなりに”というような内容になると思う。

 ここで注意しなければならないのは、個人学習とは言っても、受験勉強のような“知識の詰め込み”ばかりではダメだということである。以前にも書いたように、六法全書を全て暗記している弁護士が最も活躍する弁護士ではないのと同様に、知識の多いMRが活躍するMRとは限らない。法律の裏を知っている弁護士が良い弁護士、教科書に書いていないことを知っているMRが良いMRである。

 このことを決して忘れずに、新しい教育研修要綱の発表を待って欲しい


リアル⇒e

 e-MRが登場してから久しいが、日本でe-MRを最初に立ち上げたSさんが「優秀なMRが、もっと医師に会ってMR活動をしたいというニーズに応えるシステム」だと述べていたように、リアル(現実)あっての“e”なのである。

 最近、MRの間でウェブログ(ホームページの日記)を始める動きがあり、私も仲間に入れていただいている。そして最近、ウェブログを超えるようなシステムが登場した。

 グリー(http://www.gree.jp/)である。これは、「あなたの友達の友達と知り合えたり、自分の友達を別の友達に紹介できるソーシャルネットワーキングと呼ばれる、新しいタイプのコミュニティサービス」である。

 グリーは“完全招待制”になっているため、リアルでの人間関係が良い人でないと入れない。リアルあっての“e”を実践できるグリーは今後、多くの利用者を獲得することになるだろう。間違いない!

 ここで提案! MR同士、またはMRとMS、MRと医療機関関係者などで、グリーで交流してみてはいかがだろうか。

 「へぇ〜、Sさんって結構人脈豊富なんだね」とか、「Yさんのこと知っているの? 会いたいから紹介してくれない?」などコミュニケーションの輪が広がることが期待できる。

 私と面識がある方で、グリーに興味のある方はご連絡ください。


顧客を営業マンにするという意識

 著書「お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ!」で有名な中村文昭さんの講演を聴く機会に恵まれた。

 中村さんは三重県伊勢市で「リビングカフェクロフネ」を経営している。しかし、中村さんは、広告費などに一切お金をかけない。“来てくれたお客さんが感動して10人に話してくれれば、必ず儲かる”と考えているからだ。顧客は皆、営業マンというわけだ。

 レストランにはカップルがたくさん来る。そのカップルにも色々な種類がある。(1)付き合いたいと思っている男と、まだまだと思っている女、(2)ラブラブカップル、(3)夫婦、(4)不倫―などが挙げられる。

 中村さんは、(1)のカップルが来た時には、男性側に徹底的にサービスをし、次のデートの候補地まで教えてあげるという。(2)には何もしない。(3)の場合は、奥さんを笑わせ、夫に「この店、楽だなぁ」と感じてもらうようにする。(4)には、人目の付かない場所に座ってもらう―など、カップルの種類ごとに違ったサービスを提供しているそうだ。だから、お客さんのほとんどはリピーターになり、友人や同僚に口コミしてくれる。

 また、中村さんは“サービスとは期待の予測値を大幅に上回ること”だと述べていた。下手なテクニックよりも、顧客を感動させること。このことを心がけたい。


違いを見る眼のヒント

 環境の変化により、得意先の中にもうまくいっているところと、そうでないところが出てきていると思う。この違いをしっかりと把握しているだろうか。

 私が最近感じている“これから伸びる開業医の違い”をご紹介しよう。

1.最新の情報を基に診断・診察している

 患者向けのシンポジウムなどに参加して感じるのは、患者の自分の病気に対する学習意欲である。勉強しない医師は患者に負ける。海外の文献、健康食品事情にも関心を持ち、情報を入手しておく必要がある。

2.ITを活用している

 電子カルテに代表されるITの活用は、開業医にとって不可欠になる。ただ単に紙がデジタルになったという意識だと、「先生はパソコンの画面ばかり見ていた」となるが、電子カルテを“インフォームド・コンセントのツール”として(データの推移などを)患者に見せれば、患者から見た電子カルテの印象は変わる。

3.患者離れが良い

 医療連携に積極的ということである。病状の悪化や専門外の治療が必要となった時に、信頼できる連携先を持っているかどうかが重要となる。
 このように“違い”を認識することにより、得意先を見極めることが可能になり、アドバイスもできるようになるのだ。


男のスリーサイズ

 新刊「これだけは知っておきたい!2004年度診療報酬改定33個の大事なポイント」の中で、“スリーサイズ”について書いた。

 女性に「バスト、ウエスト、ヒップ」というスリーサイズがあるように、医療機関にもスリーサイズがある。顧客の変化が激しい今日において、MRは、顧客のスリーサイズを知った上で活動しなければならない。

 先日、仕事帰りの電車の中で、男性誌の中吊り広告に目がいった。そこには、「男のスリーサイズ」が書かれていた。ちょっと嫌な予感がしたのだが、近寄って読んでみたら、次のような式が書かれていた。

IQ + PQ + SQ

 IQは皆さんご存じの知能指数である。その次のPQは「体力」、最後のSQは「センス」ということだった。この要素が全部入っているのが、この男性誌だというオチなのだが、なかなか良いスリーサイズだと感心した。

 確かに、知識レベルはすごいのに、売れない人はたくさんいる。MBAを持っているのに、起業できない人もたくさんいる。なぜか? センスがないからである。センスを高めるには、仕事と関係のないことをできるだけ多く学ぶことが重要である。そのためには、体力がないとできない。体力とモチベーションはかなりの相関関係がありそうだ。IQ+PQ+SQそれぞれをバランスよく高めよう!


思い描く力

 数年前に参加したコミュニケーション・スキルのセミナーで、シアトル・マリナーズのイチロー選手が小学6年生の時に書いた作文が紹介された。

 「僕の夢は一流のプロ野球選手になることです」から始まる作文には、1年間の練習日数、自分の打率、友達と遊ぶ時間、プロ野球選手になるまでのステップ、入団する球団名、ドラフト入団における契約金額、プロ野球選手になった後に恩返ししたいこと―などが全て細かい数値で具体的に記されている。自分の小学校の卒業文集と見比べて恥ずかしくなったことを思い出す。

 イチローは自分のビジョンに恋をし、見事に夢を実現させた。作文と結果が違っていたのは、入団する球団が中日ドラゴンズではなく、オリックスだったことと、メジャーリーガーになったことだ。

 実は私も2003年の1月に目標を定めた。その目標とは、本を書き、現場のMRさんに直接講演することだ。おかげさまで実現した。得意分野である“心構え”についての講演依頼もいただけるようになった。

 つい先日、ビジネス系のセミナーで、イチローの作文と再会した。そして、今後の目標を作文にした。皆さんもぜひ、ビジョンを作文にして欲しい。思い描く力が強いほど、成功に近づくことができる。


知識×テクニック×姿勢

 人間はすごい能力を持っている。食堂の店構えを見るだけで、その店で出される料理が美味しいかまずいかが分かる。また、ほとんど詐欺まがいのビジネスをしているセールスマンが目の前に現れると、たいていの人は、「コイツは怪しい」と感じる。性格が悪い人間もだいたい分かる。なぜか?

 それは、これまでの経験・知識が全て頭の中に入っているからだ。映画のターミネーターのように、瞬時に判断し、行動できるのが人間なのである。

 もちろん、医師や薬剤師の先生方も、そのような能力を身につけている。MRの雰囲気で、自分の時間が奪われるか、それとも自分にとって有益な時間を共有できるかを瞬時に判断している。

 教育担当の部課長に話を聴くと、最近の若いMRは、プレゼンテーション能力に長けているという。しかし、ぜんぜん相手に響かないそうだ。一方、テストをやらせれば高得点を取り、知識レベルもすばらしい。でも、顧客から愛されない人が多い。それはなぜか?

 それは、「知識×テクニック×姿勢」という営業マン成功の方程式の中で、著しく“姿勢”が欠落しているからだ。姿勢がゼロだと、知識とテクニックが100ずつでも、合計はゼロになる。むしろ、うますぎて反感を買う。“姿勢”は最重要課題なのである。


今後のMR・MS像を導くための3つのポイント

 他誌の編集者から「看護婦法の改正に伴って看護婦の名称が看護師に変わったが、そのことについて辛口コラムを書いて欲しい」という依頼があった。この改正の流れについてはまったく知らなかった(興味がなかった)のだが、チャレンジ精神で引き受けることにした。

 まず、「婦」と「師」の違いを改めて辞書で調べてみたのだが、それだけで、コラムの全体像が浮かび、内容をまとめることができた。辞書には「婦」は『子の妻。よめ』と書かれており、一方の「師」は『特定の技能を身につけている人であることを表す語』と書かれていた。従来の看護婦は、まさに病院の嫁のような存在だったのだから、これからは主人として努力するべきだ、というようなことを書いた。

 “肩書き”というものは思いの外、重要である。例えば最近では、アルバイト社員のことを「アソシエイト」や「フェロー」と位置付ける企業が増えている。やらされる業務はまったく同じなのに、「アソシエイト」と呼ばれるだけで、彼らのモチベーションは格段に違ってくるという。

 翻ってこの医療業界においても、MR・MSという呼称になって長い年月が過ぎたが、ユーザー側が「劇的な変化を実感している」という話は残念ながら聞かれない。毎年、この新人研修の時期になると、これからのMR像、これからのMS像をテーマに新人向けの講演を頼まれる読者が少なくないと思う。筆者も情報提供の相談を受けるが、業界として、企業として、誰もが納得する「今後のMR・MS像」というものを提示していただきたい。

 このようなビジョンが不在のまま、MRの大幅な増員、領域制MRといった、プロダクトアウト的な手法を推し進めれば、失敗してしまう可能性も出てくる。そこで、まず行うべきこととして提案したいことが3点ある。

 第一に、「自社のMR(MS)活動の満足度が高く、自社のシェアも高い得意先を調査してピックアップすること」。第二に、「その施設の中で誰が満足し、誰が不満を持っているのかを把握すること」。第三に、「彼らが満足している(不満を持っている)理由を明確化すること」である。このような3つの分析を行うことにより、自社製品のラインナップに最も適したMR(MS)活動を実現できるだろう。何も手を打たなければ、満足度が低いにも関わらずシェアが高い得意先での実績が落ちていくことは明らかである。もちろん、満足度が高いのにシェアが低い“都合のいいMRと思われている得意先”への対応も再考しなければならない。サービスを提供する側と受ける側のメリットが均等でない場合、その関係は必ず滅びる。これがビジネスである。

(初出2002/05/15)


買わない理由を消せ!

 医薬品業界の方によく言われて驚く台詞がある。それは、「ドクターがなぜうちの製品を使っているのか? という調査ができれば良いのになぁ」というものである。

 これは、自社製品が採用品目から外されても、その理由が分からないということを意味する。これは非常に恐ろしいことであり、患者がパワー(情報)を持つ21世紀の医療の中では、そのようなMRさんは生き残ることができない。

 私も営業をすることがあるし、営業チームのクロージングをお手伝いすることもある。その中で心がけていることは、“顧客が買わない理由を消す”ということである。企業秘密なので詳細は省くが、商品作りについても、買わないという選択肢を考えられないような作り方をしている。2003年9月に出版し、MRの4人に1人に読んでいただいた本「制度知識で他社MRに差をつける33のQ&A」は、やる気があるMRさんなら必ず読みたくなるように編集し、マーケティングを実施した。

 このことをMRさんに置き換えると、

(1)得意先を訪問しているMRの中で、何かNO.1になれることを見つけ、イメージを植え付ける

(2)得意先の中で自分の味方を一人でも多く作る

などが最低限必要だろう。


金持ち父さんに愛される男

 前回に引き続き、セルフ・ブランディングの天才を紹介したい。

 長島修さん(http://www.sakurajimusyo.com/)は、国内で初めて「個人向け不動産コンサルティングサービス」をスタートさせたコンサルタントだ。簡単に説明すると、購入者の立場に立った不動産コンサルティングであり、長島さんに依頼すると、不動産の購入で痛い目に遭う可能性は限りなくゼロに近づく。

 マンションの建設ラッシュが続いている。休日に来るセールスの電話にうんざりしている読者も多いと思うが、“金持ち父さん”ブームにより、投資目的で不動産を持つビジネスパーソンも増えてきた。しかし、素人が儲かるほど世の中は甘くない。欠陥住宅と分かった時は後の祭りだし、需要と供給のバランスが崩れれば、“貧乏父さん”に転落する。私が知っている金持ち父さんは皆、長島さんに物件調査を依頼し、人口が増える地域にアパートを建て、満室にしている。

 なぜ、これまで長島さんのようなコンサルタントがいなかったのだろう。不動産業界は典型的な「売り手側の論理」で動く世界だ。長島さんは逆に購入者の立場に立ち、圧倒的な支持を受けている。

 医薬品業界でも、顧客の立場に立ったMR・MSは顧客に愛される。企業論理型では、企業ブランドを外したら何も残らない。


なぜ、小倉優子なのか?

最近、テレビ番組にひっぱりだこになっている小倉優子という女性アイドルをご存じだろうか? 知らない人は所属事務所のホームページで確認して欲しい。

 なぜ、小倉優子を紹介したのかと言うと、彼女がセルフ・ブランディングの達人だからである。一番大きなポイントは、ロリコン系アイドルで、唯一と言って良いほど水着姿(ビキニ)になることである。近年の巨乳アイドルブームとのギャップも注目を集めているポイントと言えるだろう。

 もう一つのポイントはオリジナル言語を操ることである。言葉の最後に「りんこ」をつけるのが特徴だ。一昔前では酒井法子の「のりぴー語」が有名だ。

 スターを目指す人は、文字通り星の数ほど存在する。しかし、本当のスターになれるのは、ごくわずかである。セルフ・ブランディングをしなければ、勝つことができない世界である。

 ビジネスパーソンも、いい意味で目立つことが重要となる。数が増えているMRはなおさらだ。会社から教育される内容だけ勉強して実践しても、得意先を感動させることは難しい。MR(MS)として目立つにはどうすればよいか?何が差別化になるか?今週はこの質問を自分に投げかけて欲しい。


仕事の報酬

仕事の報酬とは何か?と聞かれたら、何と答えるだろうか?

 ほとんどの人が「『お金』に決まっているでしょ」と答えるだろう。もちろんお金は仕事の報酬である。報酬である以前に、働いてお金を得るのは社会のルールだと私は考えている。

 田坂広志さん(多摩大学大学院教授)は、仕事の報酬にはマネー・リターンの他に次の4つあると述べている。

(1)ナレッジ・リターン
(2)リレーションシップ・リターン
(3)ブランド・リターン
(4)グロース・リターン

 この4つのリターンを常に意識しながら仕事をすることが、これからの人生に大きな影響を与えることになる。マネー・リターンだけで判断すると痛い目に遭う。

 私が特に重要視するのが、(2)のリレーションシップ・リターンである。社内・仕事の人間関係だけでは、田坂さんが言うように、“職の切れ目が縁の切れ目”になってしまう。得意先との関係にしても、お互いを尊敬し合える関係を心がけて欲しい。リレーションシップ・リターンが重要である最大の理由は、「チャンスはすべて人を通じてやってくる」からだ。良い関係を築いていなければ、チャンスはやってこない。また、リレーションを増やせば、自然とブランドも高まる。


危機ではない、衰退だ

 日本人が付ける名称や言葉の中には、外国人から見ると「?マーク」を付けたくなるようなものが少なくない。例えば、「**防災センター」の防災は「disaster prevention」と英語で書かれているが、これを見た外国人に、「日本は災害を予防する(起こらせない)方法を知っているのか? 教えて欲しい」と聞かれるため、非常に困る――これは、軍事アナリストでもある帝京大学教授・志方俊之氏から聴いたことである。

 同様に、“危機”という言葉の使い方もおかしいと言う。最近の経済誌を見れば分かるように、“危機”という言葉が誌面に溢れている。しかし、志方氏は、地震などの災害は突然起きるから“危機”であるが、現在の日本における経済や教育で言われている“危機”は、突然そうなったわけではないので“衰退”である、と述べていた。

 医薬品業界で今言われているのが「調剤薬局経営危機」である。マイナス1.3%の調剤報酬改定に加え、平均6.3%ダウンの薬価改定が、ここ数年、バブル的に上昇してきた処方せん単価にブレーキをかける。おまけに、再診料への逓減制の導入、長期投薬規制の撤廃、大病院の外来抑制策(特定療養費制度の拡大)――といった医療機関サイドへの改定内容が、特に大病院の門前薬局の経営に大きなダメージを与えると予想される。しかし、このことは、これまでの診療(調剤)報酬改定の流れを見ていれば予測できたことばかりである。業界紙(誌)には、調剤薬局チェーンの大幅な減収のシミュレーションが紹介されており、日薬前専務理事の渡辺徹氏は薬剤師1人当たり月間マイナス7万円になると発言した。しかし、本当にこのような薬局ばかりかというとそうではない。筆者が取材した薬局では、横ばい以上になる見通しだ。自家製剤、一包化、在宅、そしてインテリジェントフィー――変化の流れを読んでいれば、たとえ内服薬の調剤料でマイナスになっても、他の点数でカバーできるはずであ
る。

 志方氏はこんなことも言っていた。「日本人は『あってはならないこと』は『ない』と考える習性がある」――「調剤薬局経営危機」に対する債権管理問題など、「あってはならないこと」への対策を先送りしていないだろうか? 医薬品卸の顧客が倒産するのと、消費者金融の債務者が1人夜逃げするのとでは、両者の売上総利益率の差を見れば比べものにならない。多くの調剤薬局が“衰退”することが明らかになった今、調剤薬局の債権管理問題は、「最優先事項」の領域に入っていなければならない。

 最後にもう一度確認しておきたい。どんな組織の経営危機も突然起こるものではないということを。

初出:2002/05/01


小さな利益よりもイノベーション!!

 薬事法改正案が平成14年7月25日の衆院本会議で可決・成立した。改正の主なポイントは、(1)医療機器に係る安全対策の抜本的な見直し(医薬品以上に多様な技術・素材が用いられる医療機器の特性に対応)、(2)「バイオ・ゲノムの世紀」に対応した安全確保対策の充実(生物由来製品の安全確保に向けての法的整備は、急務の課題)、(3)市販後安全対策の充実と、承認・許可制度の見直し(企業の安全対策責任の明確化と、国際整合性を踏まえた製造承認制度の見直し)―である。

 中でも、(3)に盛り込まれている「元売承認制度」の導入は、医薬品業界を“活性化”する可能性を秘めている。

 元売承認制度とは、医薬品開発者が製造設備を持たなくても承認保有権者となることができる制度である。同制度の活用により、製造工場の分社化、委受託製造の拡大や、海外生産拠点の拡大など経営の合理化が進むと見られている。実際に、設備が充実しているジェネリックメーカーは、先発品企業からの委託をたくさん受けることが予想されるため鼻息が荒い。

 儲かるのはジェネリックメーカーだけではない。元売承認制度が導入されると“ファブレス製薬企業”が実現可能なため、既存の医薬品卸が“メーカー”として活路を見出すことが可能だ。現に、一部の医薬品卸には「メーカーになりませんか?」という誘いが来ているようだ。

 規制業界である医薬品業界における制度改正(規制緩和)は、環境の激変を意味する。今回成立した薬事法改正、健保法等改正、健康増進法―という3つの大きな環境変化に対して、何のリアクションも取らなければ、かなり高い確率で業績が低迷するに違いない。これでは、マイナス改定にクレームを付けるだけで必要な努力をしない一部の医療機関・調剤薬局と同じになってしまう。

 しかし、製造工程に関わるアウトソーシングの委託と受託、医薬品卸のメーカー化だけではイノベーションとは言えない。青山大学の野口悠紀雄教授は、近著「日本経済 企業からの革命〜大組織から小組織へ〜」(日本経済新聞社)の中で、「現在日本が直面する諸問題に対する本質的な解決策は、日本の経済構造を変えることだ。日本産業の生産活動が『中国にもできること』であるために、物価の下落と実質賃金の低下が起こるのだ。日本の産業が『中国にはできないこと』に進化すれば、中国をはじめとするアジア諸国と適切な分業体制を実現できる」と述べている。

 製薬企業や医薬品卸には、“異業種にはできないこと”の部分で利益が出るようなイノベーションを期待したいものである。

初出(2002/08/15)


MRは“個人事業主化”する

 某大学病院の教授に「MRに求めること」を質問した。あまりに唐突に聞いてしまったので、この教授は答えに戸惑ったが、数秒後に「医薬品情報の消化作業をサポートしていただきたいですね」という答えが出てきた。おそらく、同じ様な悩みを抱える医師がほとんどではないだろうか?

 一方、医師に“消化剤の投薬”を期待されるMRも、本社などからの情報の洪水に溺死寸前という話も耳にする。情報がたくさんありすぎる、または、他業界の人から羨望の眼差しを注がれている、至れり尽くせりの教育・研修サポートなどの要因が、“本当に自分や顧客にとって重要な情報は何か?”という感覚を麻痺させてしまっているのかもしれない。

 情報は、それを得る人の能力と必要性によって重要度が変わってくる。しかし、その情報が多すぎると、自分にとって重要な情報を見逃してしまうリスクが高まる。先に一般紙で大きく取り上げられた塩酸チクロピジンの副作用問題も、製薬企業側の「医療現場に徹底できなかった」という反省よりも、医療現場が情報の消化不良を起こした結果ではないかとも推測できる。

 新薬の開発競争が幕を開け、MR6万人時代の到来がすぐそこまで来ている。すべてのMRが顧客のニーズ・心を意識したMR活動が出来るとは限らない。競争が激化すれば、当然、会社から求められるノルマは厳しくなり、顧客満足にはほど遠いMR活動が繰り広げられる可能性が高くなる。その結果、「もう、来なくていいよ」という言葉を医師や薬剤師に言わせてしまうことになるのではないだろうか。

 ここの問題点は何だろうか? 一つ挙げられることは、これまで製薬企業がMRに対して行ってきた様々なサポートが、MRの“がんばる”対象を企業向けにしていたことである。それは、ユート・ブレーンの書籍「21世紀のMR像パート(2)」の中で紹介しているアンケート調査結果で、医療従事者が求めているものと、実際にMRが提供しているものに大きなギャップが生じていることからも分かる。

 自らが所属する企業のためにがんばってお金がもらえるのは「アルバイト」だけであることを忘れてはならない。顧客の満足度と利益は非常に相関性があると言われている。つまり、MRの“がんばる”対象は、所属する企業ではなく、顧客しかないので ある。

 このような視点に立つと、すべてを変えて行かざるを得ない。MRを“個人事業主化”して、彼(彼女)らが顧客のために必要だと思う情報・スキルを自分の意志で収集できるような仕組みが必要になってくるに違いない。


コミュニケーションを絶やさないための秘訣

 2002年9月に亀田病院グループの山田隆司氏主宰の「MR/MSマーケティングセールス研究会」で講演させていただいた。テーマは「自己依存型MRのための口コミマーケティング」。現在の成績を環境や会社に責任転嫁するMR・MSが増えているような危機感を持っていたので、“今、自分に起こっている出来事はすべて自分の責任である”“会社ではなく自分に期待する”という「自己依存型」のMR・MSを増やしたいという願いを込めて、熱く語ってきたつもりだ。

 MR・MSという仕事をしていく上で、医師・薬剤師とのコミュニケーションは非常に重要になる。多くのMR・MSがこの点で悩んでいると思うが、筆者は講演の最後に、コミュニケーションを絶やさないための秘訣として、次の3つのポイントを提示した。

 1つ目は、「流れを止めない」ことである。MR・MSは得意先を対象とした製品説明会や医療制度、病院(診療所、調剤薬局)経営などについての勉強会をコーディネートする機会がよくある。しかし、多くの場合がその場限りの単発的なものである。これは非常にもったいない。EメールやFAXなどで継続的に勉強会に関連した情報を提供し続け、得意先の真のニーズを探りだしてもらいたい。ここでいう情報とは、現場のMR・MSが独自に作成したもののことを指す。

 2つ目は、「医師・薬剤師のメンターを目指せ!」である。メンターとは“成功支援者”などと訳されるが、簡単に言い換えれば、「顧客を出世させるために、あらゆる方面から支援する」ということである。顧客が目指しているもの、顧客が望んでいる将来の姿というものを把握しておくことが必要である。顧客の「今」だけを相手にコミュニケーションを取ると、相手には、プロダクトアウトの態度として受け取られることになる。顧客の将来の利益に自分の時間と情報を先行投資し、顧客が成功した時に“配当”を受け取れるようになることが望ましい。いずれにしても、顧客の未来に焦点を当てて話すことは、円滑なコミュニケーションを築くのに大いに役立つ。

 3つ目は、「医師・薬剤師とともに“何か”と戦え」である。
 最後に、わずか3人で始めた事業を世界的規模の企業にまで成長させた故・松下幸之助氏の語録を紹介したい。
 「好況のときと違って、不景気のときは経営にしろ、製品にしろ、需要者、また社会から厳しく吟味される。ほんとうにいいものだけが買われるというようになる。だから、それにふさわしい立派な経営をやっている企業にとっては、不景気はむしろ発展のチャンスだともいえる。“好景気よし、不景気さらによし”である」―今回ご紹介したコミュニケーションを絶やさないための3つのポイントを実践すれば、環境に関係なく、売れるMR・MSになることができるだろう。


1年で25%の知識を増やす

 ユート・ブレーンの定番商品である医療関連用語集「おたすけハンドブック2002〜2003」(通称:おたハン)の制作をする度に感じるのは、日を追う毎に知識の耐用年数が短縮傾向にあるということである。今、ビジネス界で言われている知識の耐用年数は“4年”である。つまり、「毎年25%ずつ新しい知識を入れていかないと、現状は維持できない」ということになる。

 マーケティングの神様・フィリップ・コトラーが「Marketing Moves」を執筆するキッカケとなったコトラーファンとの会話が面白い。ある国でコトラーの著書を持ったファンからサインを求められたコトラーは、そのファンに向かって「その本を捨てなさい」と言ったという。それはなぜか? 本(マーケティングマネジメント)がかなり昔のバージョンだったからだ。「なぜですか?」というファンの問いにコトラーは「Marketing Moves」と答えた。これが同書を執筆したキッカケだそうだ。

 筆者もユート・ブレーンに入社して間もない頃に書いた「医薬分業ハンドブック」や「医療保険制度改革への対応」を、もしお客様から見せられたら赤面してしまう。

  知人に「町田のブックオフで売ってましたよ。100円ではなかったです。良かったですね!」と言われた時は、顔から火が出そうなほど恥ずかしかった。もちろん、今でも使える情報はあるが、今現在の成果を見ていただきたいという気持ちが強い。

 質が高く、新鮮度の高い情報は、MR・MSが質の高い仕事を行う上で、欠かせないものである。“減価償却が終わっている”人には、知識の耐用年数が4年であることを伝え、学び続けなければ平行は維持できない、顧客を満足させることは不可能だということを説かなければならない。人参で釣る(金銭的なインセンティブ)よりも、気持ちよく走らせる(質の高い仕事を行える環境を創る)ことの方が、はるかに高いモチベーションと組織への忠誠心を実現することができるだろう。

 「あなたにとって、常に質の高い仕事をするには、何が必要ですか?」―経営者やマネージャーは、現場のMR・MSに、この質問を投げかけなければならない。そして、彼らの知識(ビジネス・マインド)を毎年25%ずつ確実に高めていくサポート体制を構築していくべきである。


2004年はセルフ・ブランディング元年

 会社のブランドが突然なくなる時代になった。転職していないのに5回以上社名が変わったという読者もいるだろう。

 M&Aの問題は、従業員の優劣にかかわらず、組織のパワーバランスに基づいてリストラが行われるということだ。このような時代は会社のブランドではなく、個人のブランドで生きていかなければならない。

 セルフ・ブランディングである。もっと分かりやすく言うと、オンリーワンになって欲しい。アメリカでは、If two people think alike, one is not needed」(2人が同じ考えなら、1人は余分)と言われているという。自分の価値を最大化することがセルフ・ブランディングだと考えて欲しい。

 多くの“士業”(有資格者)の人が、“足の裏についた米粒状態”になっている。

「取っても食えない」という意味である。なぜ食べられないかと言うと、資格に頼りすぎて、自分をブランディングしないことがある。“資格の死角”である。

 MRは資格の死角に陥ってはいけない。積極的に顧客とのコミュニケーションを深め、自己研鑽し、「顧客が自分を選ぶ理由」をつくろう。これがセルフ・ブランディングである。自分を選んでくれる理由をつくることができないと、これからのMR大競争時代を生き延びていくことはできない。


マーケの授業の題材になった製品

先日、ビジネスパーソンを対象にしたマーケティング講座を受講している勉強仲間から、「次回の講座の課題が『エスエス製薬のハイチオールCについて』となっているのですが、ご意見をいただけませんか」と相談された。

 「ハイチオールC」は1972年の発売当初、全身倦怠と二日酔いの中年層をターゲットにしていたが、ドラッグストアブームを受けて1998年からターゲットを高校生やOLに変更。効能もシミ、そばかすの美白を打ち出した。さらに低価格にした結果、売上が大幅に上昇し、エスエス製薬の“大器晩成型”商品となった。

 「月刊経営塾」の2002年12月号にエスエス製薬の 萱生統社長の記事が掲載されている。

 「薬局に来るお客さんの2/3以上は主婦。亭主用にと思っていたら、自分にも効き目があると知ったら、しっかり者の奥さんは手を伸ばすと思ったのです」

 まさにマーケティングである。他にも、学校の保健室に「ハイチオールC」を無料で配布したことが紹介されている。未来の顧客に対する"刷り込み"が目的だったのであろう。

 このようにOTC市場では教科書に出てくるようなマーケティングの成功例が出てきた。医療用医薬品の患者直接広告(DTC)が解禁された時、各製薬企業はマーケティングの授業で出てくるような成功例をつくることができるだろうか。それにはまず、現場の者たちが「ハイチオールC」の成功例のように、マーケット・インの発想を持たなければならない。


コミュニケーションを制する者は…

 筆者は人から「話しかけやすい」とか「面白い」などと言われることが多く、一部の人からはコミュニケーションの達人みたいに思われているかもしれないが、コミュニケーションにはかなり気を遣っている部類に入ると思う。

 そのため、コミュニケーションに関する勉強会や出版物にはかなり投資している。その中で、最近、特に印象に残った言葉がある。

 「コミュニケーションの意味とは、送り手の意図は全く関係なく受け手が受け取ったものである」(コミュニケーションの大前提)

 どうだろうか。受け手の状況・能力を考えずに、一方的な情報提供、コミュニケーションを行っていなかっただろうか。何気なく言った言葉で、相手が急に怒り出し、自分には何で相手が怒っているのか分からない、といった経験は誰にでもあるはずだ。それは相手が悪いのではなく、自分が悪いのである。

 では、もう一つ紹介しよう。

 「あなたがコミュニケーションを取りにくいと思っている人ほど、実はあなたにとって非常に重要な人物である」

 上司や重要な顧客なのにあまり話していないキーパーソンを思い浮かべただろうか?
 今回紹介した2つの言葉を念頭に置いてコミュニケーションを図り、5年後の自分がどのように変わっていくかを是非イメージして欲しい。


ネバーギブアップ!

 これまで、マーケティングや営業戦略・テクニックに関する書籍を数多く読んできて、つくづく感じるのは、良い意味の“ねばり”“諦めない気持ち”が重要だということだ。

 例えば、何か1つの商品を宣伝する時に、雑誌に1回だけ広告を出して“売れない”と言われても、“えっ、もう結論を出しちゃうの?”という感じだ。少なくとも、雑誌(マスコミへの露出)、DM、eメール、ホームページなどをタイミング良く見てもらわなければならない。常にAIDMAの法則を念頭に置いたプロモーション戦略を展開したいものだ。

 セールスパーソンも同じである。書籍「電通『鬼十則』―広告の鬼・吉田秀雄からのメッセージ」(植田 正也著、日新報道)に面白いデータが紹介されていた。元データは週刊「企業と広告」の2001年6月11日号に掲載されていたそうだが、某広告会社の営業統括責任者が300人近くの営業日誌を数年読み続けてあることを発見したという。それは、営業が全く知らない広告主に通い始めてから、相応の相手をしてもらうまでに13.5回かかり、仕事が出たのが21.8回目だったそうだ。一方、ギブアップする平均回数が11.0回。つまり、先の13.5回目の目前で次の顧客を探してしまっているのだ。

 これは、どの業界にも通じるものがあるだろう。ギブアップしようと思ったら、あと2.5回頑張ってみてください。


突然、役割が変わる

 “9.11”はいまだに全世界の心に影を落としている。世界中の人々がほぼ同時に、超高層ビルに飛行機が突っ込んでいくのを目撃した。それも、何十回、何百回と繰り返して…。

 アメリカ事情に詳しい最も著名なビジネスマン、寺島実郎氏(三井物産戦略研究所所長)によると、心の優しい人ほど“9.11”にショックを受け、“人生とは”“愛とは”ということを考えるようになったそうだ。そのため、今、ニューヨークでは、出生率が上昇すると予想されているという。

 これも寺島氏から聴いたことだが、“9.11”により、航空会社のマニュアルが変わったそうだ。従来、ハイジャックされて客室乗務員が犯人に刃物を突きつけられた時は、コックピットを開けても良いことになっていた。しかし、自分が死ぬことを決めている犯人が存在していた以上、「コックピットを開けてはならない」と変わったという。そうなると、客室乗務員の役割は、従来と全く変わってくる。自分を犠牲にしてまでも、コックピットのドアを開けさせてはならないのだから。今後は、格闘技経験者を採用するなど変化が出てくる可能性もあるだろう。

 逆に言えば、何かが起こる時はそれぞれの役割が大きく変わるため、ビジネスの転換期となり得るかもしれない。


「ありがたい」→「どうでもいい」に注意!

 2002年2月20日、多くの医薬品卸関係者が、ある一つの目的を達成するために厚生労働省に駆けつけた。地方からわざわざ飛行機に乗って来た人も少なくなかったようだ。

 その目的とは、診療報酬改定の“答申書”である。数回前の改定から、医薬品卸の間では、「どこが一番早く得意先に答申書を届けるか」が話題になっているという。

  2000年度改定の時は、S社の人から「ウチが金メダルだった」と聞いたが、今回はより熾烈なデッドヒートが繰り広げられたのではないだろうか。

 そうなると、得意先にとっては、次から次にMSから答申書が届くため、以前のような“ありがたみ”がなくなってきているに違いない。これでは、厚生労働省まで駆けつけた人たちの苦労は報われない。

 得意先から「ありがたい」「嬉しい」と思われていた一つのサービスが、他社の追随により「どうでもいい」という印象に移ってしまった場合、新たな付加価値サービスを創造しなければならない。

 改定の時、医療機関、薬局は目先の点数のことだけに目を奪われてしまいがちだ。その時、MR・MSが「この点数は今は低くても、将来的にはこの点数を取らないと急性期病院の枠組みから外れてしまうと言われていますよ」など、得意先と未来を語れれば、大きな差別化になるだろう。



T.ウッズの強さの秘密

 読者の中に、ゴルフを趣味(仕事?)としている人はどれくらいいるだろうか?

 筆者はゴルフは嫌い(理由:練習場で「三井住友VISAカード!」と言いながらスイングしたのに前に飛ばなかったから)なのだが、「ゴルフとビジネスマネジメント」という演題に興味を抱き、先日、ゴルフ・プロデューサー・戸張捷氏の講演を聴いてきた。

 最も印象的だったのは、T.ウッズの強さの秘密だ。彼の練習を見ていると、まっすぐに飛ぶボールはほとんど打たないという。曲がったボールや高いボール、低いボールばかり練習しているのだという。

 それはなぜか?「実際の試合では、まっすぐに打つことの方が少ないから」というのがその理由だ。ゴルフ中継やスポーツニュースで幾度と流れるT.ウッズのスーパーショットは、偶然ではなく必然だったのだ。練習をしているからこそ、本番で結果を出せる。

 話は変わるが、筆者の兄は野球少年だった。ある日、監督に「なぜ、僕をレギュラーにしてくれないのか?」と尋ねたところ、監督に「お前は俺が教えたことしかしないからだ」と言われたという。この時の言葉が彼のその後の人生を変えたように思える。

 これはビジネスの世界でも同じだ。会社から教えられることだけでなく、自分で考えること!これを部下に浸透させて欲しい。


CQとOQの使い分け

 カウンセリングの勉強を本格的に始めた友人が知り合いの心療内科の医師にこう言われたという。

 「独立したら、患者さんを紹介するから頑張ってね!」

 心療内科と言っても、時間の評価がない現行の診療報酬体系では、1人の患者にそれほど時間をかけて話を聞くことはできない。とは言え、不安定な患者を無責任に投げ出すわけにもいかない。これが人気のある心療内科医のジレンマである。だから、地域にカウンセラーがいるととても助かる。

 最近になって、薬局薬剤師からカウンセリング・テクニックを学びたいというニーズが高まっているようだが、部下指導にも有効なテクニックがカウンセリングの中にはある。

 それは、閉じた質問(Closed Question)と開いた質問(Opened Question)の使い分けである。

 CQの例は、上司:「A病院ではもう売上は伸びないんだろ?」、部下:「はい…」となり、話はそこで終わる。

 OQの例は、上司:「A病院のポテンシャルについて君はどう思う?」、部下:「私は…」となり、コミュニケーションが円滑になる。

 人は、自分の意見を言わせてもらえないと、モチベーションは上がらない。いつもOQばかりでもだめだが、CQとOQを組み合わせたコミュニケーションが求められる。


消える組織“5つの要因”

 「儲ける会社・損する会社・消える会社」(小林正博著、幻冬舎)という本に、次の“会社を倒産させる5つの要因”が紹介されている。
 @イノベーションが全くない
 Aトップの決断が遅い
 B烏合の社員集団である
 C客層が大変悪い
 D赤字が続いている
 この5つの要因は、会社全体に限らず、部課単位、支店・営業所単位でも言えることではなかろうか?

 @の「イノベーションが全くない」という問題について、医薬品業界に限らず、“時期尚早”というマネージャーがいる。しかし、時期尚早という人は100年経っても時期尚早という、と言われている。つまり、Aの決断ができないということにつながってくる。

 Bの烏合の社員集団も問題である。考え方、行動、仕事のやり方がバラバラの社員集団という意味である。一人だけ超優秀でもチーム全体の成績が悪ければ意味がない。ビジョンとリーダーシップが欠けている組織では、1+1が2以上にならない。

 Cの客層の悪さは意外と見逃してしまうポイントだ。利益が出ない顧客に労力の大半を奪われていないだろうか?部下の行動をしっかりとチェックすると良い。お互いにメリットのある顧客を重要視するべきである。


個人へのパワーシフト

 ソニー会長兼CEOの出井伸之氏の著書「非連続の時代」(新潮社)は前作のベストセラー「ONとOFF」よりもビジネスパーソンに数段役立つ内容だ。

 同書は、出井氏が社長に就任した1995年以降に行ったスピーチの内容をまとめたもの。

 同書の中で、リーダーやマネージャーに注目していただきたいのが、“個人へのパワーシフト”について述べている部分だ。

 出井氏は、株式投資をするための情報収集について、現在はインターネットを自由に操れるため、「個人投資家とプロのアナリストの間に情報量の差はほとんどないと言って良い」と指摘している。これは、医療・医薬品業界でも同じことが言える。患者向けのシンポジウムに出てみると、シンポジストの先生方が知らない最新情報を持っている患者が、機関銃のように話し始める場面を目の当たりにすることがある。

  一方、医師・薬剤師もインターネットで医薬品情報を入手しているから、MRが持参するパンフレットの存在価値が急速に低下していると言って良い。

 患者も医師・薬剤師も情報は持っている。彼らが欲しいものは、情報ではなく“知恵”なのだ。この知恵をMR・MSが習得するには、個人の専門性や能力、クリエイティビティなどが必要となる。部下を指導する際には、このことを念頭に置いて欲しい。


分かりやすい説明のポイント

 「『分かりやすい説明』の技術」(藤沢晃治著、ブルーバックス刊)という本が売れている。

 “人は同じ事を6回言われないと覚えない”と言われている。このことを認識していないと、「この前、君にさんざん説明したはずだろ!」と、上司も部下もお互いにストレスが溜まる。

 ましてや、その説明が分かりづらかったら、相手に理解してもらえるまで、10回も20回も同じ事を言わなければならなくなる。

 「『分かりやすい説明』の技術」には、「分かりやすい説明」のための15の技術が紹介されている。その中から、特に筆者が重要だと思う5つのポイントを挙げておきたい。

 ◎要点を先に言え
 ◎しみいるように話せ
 ◎キーワードを使え
 ◎比喩を使え
 ◎聞き手に合わせた説明をせよ

 これが全てできれば、相手に説明の内容が伝わり、そして覚えてもらえる。この中で1つだけ選ぶとしたら、「キーワードを使え」をオススメしたい。ソニーの出井CEOも、「何かしゃべる時は、聞き手に残るキーワードを意識する。キーメッセージを何回も言う」と述べている。他の部分を忘れても“これだけは覚えて!”という場合にはキーワードを使って欲しい。


ロマン、ソロバン、ガマン

 プロ野球で巨人に次ぐ観客動員数を誇っている球団がどこかご存知だろうか? 阪神タイガースではない。福岡ダイエーホークスである。

 見られると人は成長するというが、長年Bクラス(4〜6位のこと)だったダイエーホークスは、1999年から2002年までの4シーズンで優勝2回、2位2回、平均1.5位という12球団最高の成績を収めている。

“人を集める仕掛け人”こと高塚猛氏は、「福岡3点セット」(ダイエーホークス、福岡ドーム、シーホークホテル)を再建した平成の再建請負人だ。高塚氏がいなかったら、巨人に次ぐ観客動員数は実現しなかっただろう。

 その高塚氏がリーダーには“ロマン、ソロバン、ガマン”という3つの「ん」が大事だと述べている。

 組織を動かすためには、まずは夢と希望を持つこと(ロマン)が必要だ。でも、それだけではダメだ。その夢に“数字を入れる”(ソロバン)ことを忘れてはならない。そして、ロマンとソロバンを実現させるためには、辛抱強く(ガマン)情報を発信しなければならない。高塚氏は、近著の中で「情報化社会というのは、受け手に取捨選択権がある」と述べている。だから、相手にメリットを感じさせなければならない。リーダーは部下にも顧客にも、メリットを感じさせる話ができなければならない。


顧客満足の最大のポイントとは?

 「商品・サービス、さらに提供の理念など、提供者の提供する全てについて顧客が自分自身の基準によって納得の得られるクオリティと価値を見出すこと」ーー これは、白鳳大学の佐藤知恭教授が1992年に示した顧客満足の定義である。

 多くの人は顧客満足の意味を「顧客のニーズを満たすこと、超えること」と考えていると思う。佐藤教授の示す定義は、これに“満足の基準は個々によって違う”ことを教えてくれている。

 筆者も常に個々の「顧客のニーズを満たすこと、超えること」を考えてきたが、顧客から信頼を得るには、もっと効果的なことがあることに気付いた。それは、「ニーズに応えるよりも、自分の成長を見せること」である。

 普通に成長するのであれば、顧客に言われたこと、上司に言われたことを着実にこなしていけば自然に成長するだろう。しかし、このレベルでは高い位置の信頼を得ることはできない。会社から与えられた知識だけでは、顧客にはっきりとした成長を印象づけることは難しいのである。

 まずは簡単なことから始めれば良い。例えば、あなたが中堅社員だったら、マナー教室に出てみるのはいかがだろうか。新入社員の時には気付かなかったことを発見できるかもしれない。


一分間謝罪法

「理想的なリーダーは、物事がうまくいっているときは、自分以外の全員をほめる。そしてうまくいかないときには、全責任をひきうける。でも自己中心的なリーダーだと、うまくいっているときはそれを自分の手柄にし、うまくいかなくなると、自分以外のみんなのせいにするのよ」―ケン・ブランチャード&マーグレット・マクブライトの近著「一分間謝罪法」(扶桑社)には、ビジネスのサクセスセオリーが詰まっている。

 人はいつも正しくありたいと思うものだ。そのため、自分が過ちを犯したことを自覚していたとしても、謝ることができず、他の人や環境のせいにしたりする。

 このことについて同書は、「自分に対して正直になる一分間は自分をあざむきつづける数週間、数年、数十年よりも価値がある」と述べている。

 しかし、自分を責めることは自己嫌悪につながり、自信を失うことになりかねない。そのため、「あなたのとった行動に腹を立てなさい」と同書はアドバイスしている。

 読者の中には、部下に悪いことをしていると自覚するリーダー、マネージャーがいると思う。もしもこのままの状態が続けば、そのリーダー、マネージャーがいる組織は崩壊するに違いない。我々はいつでも過ちを改めることができることを知っておきたい。


心か尻か?

 異業種の友人と勉強会を毎月開催している。先日の勉強会では、アミューズメント系企業に勤務する人が「うちの課長たちが最近、やる気を出し始めたんですよ」と発言したので、筆者は次のように質問した。

 「心に火が点いたの? それとも尻?」

 心に火を点けるのも、尻に火を点けるのも、組織の“シクミ”次第である。

 話を聴いてみたところ、友人の会社の課長たちは、心に火が点いた様子だった。これまで戦略(企画部)と戦術(現場)にギャップがあったが、課長が積極的に企画に関与するようになったため、イキイキしてきたという。つまり、コミュニケーションが改善し、課長も企画部の意見に耳を貸すようになった結果、お互いの専門を尊重し始めたのである。「マズローの欲求の階層」が見事に当てはまる事例だ。

 一方、“尻”に火を点けるシクミは、経営者だったらやりやすい。成果主義にして、全社員のボーナスを公開してしまえば、ある程度は尻に火を点けられる。おまけに、いくら言ってもダメな社員が自発的に辞めるシクミにもなる。

 マネージャーの立場では、タテとヨコとのコミュニケーションによって、部下の心に火を点ける一方、部下の“言い訳”(都合の良い解釈)を認めないことで尻に火を点けたい。


コミュニケーション+勤勉性

「日経ビジネス」2003年3月3日号の“ひと列伝”に、米シアトル系コーヒーチェーン、タリーズコーヒーを展開しているフードエックス・グローブの松田公太社長が紹介されている。

 クーポンチラシを通行人に配る店員に対して松田社長は、「ただクーポンを配るのが君の仕事じゃない。『寒いですね、温かいコーヒーをどうぞ』とお客様を招くのが君の仕事なんだ」と話しかけたという。松田社長が店に出た日は売上が必ず上がると同誌には紹介されている。コミュニケーション能力がバツグンに優れているのだろう。

 “やらされている”“お金のために働いている”という態度で仕事をしている人の生産性は極めて低い。リーダー、マネージャーのコミュニケーションが高くなければ、このような“人罪”が“人材”“人財”のレベルに行くことは難しい。

 筆者は現在、医薬経済社の情報誌「医薬経済」に、“2003年、MR活動への提言”を連載している。3月15日号掲載分には、“顧客を見る眼”を向上させるヒントを紹介している。しかし、そこに書いてあることは、マネージャーと部下がコミュニケーションを密に取らなければ成功しないことである。

 無論、ただコミュニケーションを取るだけでなく、部下の何倍も勉強して、部下が心から納得するアドバイスを送りたい。


期待の法則

 今回は、ハーバード大学のロバート・ローゼンタール博士の実験結果として有名な“期待の法則”についてご紹介したい。

 その実験とは、新しく担当クラスを持つことになった教師に対し、「このクラスの生徒は大変優秀であり、この1年間で学力が飛躍的に向上する見込みがある」と伝えることだった。このクラスの生徒は決して特別に優秀なわけではなかったが、この実験の結果、全く同じことを勉強した同レベルの他のクラスよりも、はるかに成績が良くなったという。

 これは何も不思議なことではない。人は期待されていることを感じると、潜在能力を発揮することがある。

 マネージャーは、ぜひ“期待の法則”を活用して欲しい。

 まずは、部下・同僚への期待である。「部下はものすごい潜在能力を持っていて、常に努力してくれている」と信じていれば、たとえ結果が出ていなくても、マネージャーとして誠意を持って指導することができるはずだ。

 もう一つは自分自身への期待である。同じ人間である限り、他の人ができることは、全て自分にもできるはずだ。常に高い目標を持ち続けていただきたい。


人を見て法を説け

平成11年のシーズン開幕前、阪神タイガースの野村監督(当時)が新庄選手に投手をさせたのは、新庄に「配球」の意味を分からせるためだった。なぜ、野村氏は柔軟な対応で新庄に接することができたのか?

 それは、「人を見て法を説け」という格言を守っていたからだった。新庄には理詰めで話しても効果がない。だから、逆(ピッチャー)の立場にさせることによって潜在能力を引き出せると考えたのだという。

 医療サービスにおいても「人を見て法を説け」の格言は十分通用する。数年前のCSブームの際に患者を“様”で呼ぶ動きが広がったが、患者から「バカにしているのか!」と一喝されるケースが少なくなかった。インフォームド・コンセントでも、早く帰りたい気持ちを汲めずにすべての患者が「説明好き」と思っている医療機関がどれくらいあるだろうか?

 このことは、MR・MS活動においても言えるに違いない。

 「医師・薬剤師を見て薬を説け」
 これを今週のメッセージとしたい。


自信のつけ方

今回は新入社員にも“使える”本当のことをお話したい。

 それは、“自信を持って仕事ができるかどうかで、そのビジネスパーソンの運命は決まる”ということである。

 「自信の種類」として、商品に対する自信、会社に対する自信、職業に対する自信ーーなどが挙げられるが、最も重要な自信は自分に対する自信である。

 それでは、自分に対する自信を持って仕事をしていくためには、どのようなことを心がければ良いのか?

 それは、自分自身に「今日は**人を相手に営業をする」、「**人に電話をかけてできるだけ多くのアポイントを取る」、「報告書を**時までに仕上げる」、「*日までに説明会の企画を考える」というような約束をして、それを確実に守ることである。

 ここで注意しなければならないのは、相手の都合がある部分については言及しないことである。つまり、自分がやれば達成される目標に限定することが重要なのだ。設定する目標は必ず実現可能なものにして欲しい。

 簡単な“自分との約束”を毎日達成することにより、自然と自分に自信がついてくる。自信がつくと、言葉にも説得力が出てくる。すると仕事がうまく回り出すのである。


知識社会に勝つ“T字型”MR・MS

 「あらゆる知識労働者に3つのことを聞かなければならない。第一が強みは何か、どのような強みを発揮してくれるかである。第二が何を期待してよいか、いつまでに結果を出してくれるかである。第三がそのためにはどのような情報が必要か、どのような情報を出してくれるかである」ーー  これは、現在ベストセラーになっているP.F.ドラッカーの著書『ネクスト・ソサエティ』に出てくるフレーズの一つである。

 今日は、知識社会、知価社会と言われるように、“知”が主たる生産手段であり、その中で知識労働者は組織を活用しながら、常に成長し続けなければならない。

 今の知識は4年後には全く使えないと言われている。脳細胞と同じで、1秒毎に自分が持っている知識は死んでいっていると言っても過言ではない。

 MR・MSという仕事は、専門性が非常に高く、まさに“知識労働者”である。その点、他業界のビジネスマンよりも知識労働者という言葉の意味を理解できると思う。常に冒頭のドラッカーの3つの質問を意識して欲しい。

 言うまでもなく、知識労働者には専門性が求められる。しかし、「専門バカ」という言葉があるように、それだけでは顧客を満足させることは難しいだろう。専門性が高く、かつある程度他の知識を持っているという“T字型”のMR・MSを目指して欲しい。



おしゃれな店で食事をする目的

思わず見ていると涙が出てきそうな夜景、カッコ良い外国人のスタッフ、ムード満点のBGM、ジャングルのような内装、カップルのために作られたようなソファ―最近、口コミしたくなるような特徴のあるレストランが増えてきた。

 値段ははっきり言って高い。夜景以外の冒頭の条件が全て揃っていた店で、ビール4杯(グラス)と料理3皿で1人当たり7000円も支払った。マーケティングの授業料としては少し高くついてしまったが…。

 このようなレストランを見ると、「ようやくレストランに行く目的が理解できる経営者が増えてきたなぁ」と思う。

 食事をするためだけの目的でおしゃれな店に行く人はまずいない。だから、筆者が7000円を支払った店にも、1人で来ている客はいなかった。

 おしゃれなレストランに行く人の目的はそれぞれ違う。筆者は“視察”のためだったが、他の人はデートだったり、友達同士の紹介だったり、仕事の接待だったり…。要は、食事はまずくなければ良いという程度で、そんなに重要ではないということである。

 いずれは医療機関や調剤薬局でも様々なスタイルが確立してくると思う。未来を占う上で、MR・MSには是非とも最新のお店情報をチェックしていただきたい。


自由は地獄か天国か?

「幕内を20場所以上通算で過ごせば、年寄株の権利が得られるというのでなく、技能・技術があれば、どの球団も渡り歩くことができるプロ野球選手。普通の会社員もそんな時代になったと思うんです」−作家の堺屋太一氏は7月14日付の日刊スポーツのインタビュー記事で、若いビジネスパーソンにプロ野球選手化を求めている。

 相撲社会からプロ野球社会への転換。しかし、相撲社会が当たり前と思っている人はなかなか変わることができない。

 知人の会社にいる36歳の男性Y氏は、企画書をまともに書くことができない。当然、上司から「これじゃ、分からない」と叱責されるが、「ぼくは今まで“大企業”にいて、企画書のフォーマットがしっかりしていたので、自分で書いたことがないから書けません」と何のためらいもなく発言したそうだ。

 昔はそれで良かった。電車(会社)に乗れば、目的地まで連れていってくれた時代。今は、乗り物も目的地も全部自分で決めなくてはならない時代だ。

 しかし、自由は残酷である。無能な人は自分が無能なことが分かってしまうから。前出のY氏はまだ気が付いていないようだが…。

 反面、努力する人にとっては、たまらない時代になった。努力は裏切らない―だから常に自己改革を忘れてはならない。


日本一をベンチマークする

 ザ・リッツ・カールトン大阪の顧客満足経営の中から、リーダー&マネージャーに参考になる“違い”を厳選してみた。

◎方向性がとても明確で、全社員に知らされている
 ⇒自分が何をすれば良いのかが明確
◎採用を非常に重視している
 ⇒価値観を共感できる人材の見極め
◎ウエイターの仕事は料理を運ぶことではない。どんな気持ちでお客様をおもてなしするかを考える
◎顧客満足が自分たちがビジネスで成功していく唯一の方法だと確信している
◎何か問題が起こった時には、「誰が」ではなく、まず最初に「なぜか」を見る。なぜ起こったのかを知るためにコミュニケーションを取る
◎お客様に場所を聞かれたら、コミュニケーションのチャンスと捉えている
◎お客様へサービスを提供する上で、紳士、淑女(従業員)こそが最も大切な資源だと考えている
◎CREDOをベースに職員に徹底的に考えさせる

 業界内だけをベンチマークしても、大した顧客満足は得られない。どうせ取り組むなら日本一の組織を参考にして欲しい。


銀座ママが成功した理由

 成功するのに大切なことは、夢を捨てないこと、夢に日付を打って、どんな自分になりたいかを日々思うこと―銀座クラブ「ふたご屋」ママ・ますいさくら氏の口からこの言葉が出た時、正直驚いた。

 この不景気の中、「ふたご屋」は絶好調だという。成功までの道のりを知らない人は、「あの姉妹が若くて美人ママだったから成功した」と思うかもしれない。しかし、事実は違う。彼女たちは戦略的に自分たちをブランド化していたのだ。

◆銀座クラブの相場の半額以下の1万円台をベースとした。この金額は、自分たちが外食して払える最高額。料理も3000円など、自分の価値観をベースとした
◆クラブの名を売る戦略。15歳の時の“放火騒動”を小説化→その後、男性向けに売り込むため『銀座ママが教える「できる男」「できない男」の見分け方』(PHP出版)を出版。お客様のことを書くわけだからリスクは大きかったが、リスクを冒さないと成功は勝ち取れないと決断した。同書は30万部を超すベストセラーに

 自分をブランディングすることの重要性をますいさくら氏は証明した。プロジェクトの策定、期日の設定、ゴールのイメージ―これらは、プロとして働くビジネスパーソンに必要な共通点である。


すべての価値は…

この言葉(タイトル)に続くのは何だろうか?

 答えは「顧客の頭の中から生まれる」である。この言葉は、ブランド構築の第一人者、片平秀貴氏(東京大学大学院教授)が講演の冒頭で述べた言葉である。このことを基本哲学としなければ、21世紀の“顧客の時代”は生き残れない。

  “ブランド”を顧客の頭の中に刷り込むことは、極めて重要である。アンケートで上位にランクするブランドのROAや売上高経常利益率は他のブランドのそれを大きく上回っている。しかし、薬の場合はそれだけでは困る。

 日本には広告規制の問題があるが、事実上のDTC競争は始まっている。ファイザーはバイアグラの名前は出せなくても、ED⇔バイアグラという“ブランド”を消費者に印象づけることに成功した。今では、医師のポケットにお札を詰め込んでまで同剤を切望する高齢者まで存在するという。

 このまま行けば、近い将来、薬の選択権は簡単に“患者”に移る。患者に「なぜ、先生はAではなくBを処方したのか?」と聞かれて即答できる医師が少ないからだ。これは、我々医薬品業界の責任による部分が多いのではないだろうか?

 患者にちゃんと説明できる医師を育てる―これからのMR・MSの目標にしたい。


ありがとう

 先日、2000年に「文部省平成12年度社会教育功労賞」を受賞した中山靖雄氏の講演会に出席し、涙が出るほど感動した。

 特に目からウロコが落ちたのは、「水の話」だった。ある実験で、「ありがとう」と書かれた瓶に水を入れ、毎日「ありがとう」と声をかけた。2つめの瓶には、「ばかやろう」と書いて、毎日「ばかやろう」と言った。3つめの瓶には何も書かずに声もかけなかった。

 最初に水が腐ったのはどの瓶か? 答えは、何も書かずに声もかけなかった、無視した瓶である。「ありがとう」と書いた瓶の水は1カ月経っても腐らなかったそうだ。

 ご存知のとおり、人間の7割は水で出来ている。「ありがとう」と言われている人。「ばかやろう」と言われている人。そして無視されている人。読者の周りでも、それぞれ思い当たる人がいると思う。その人たちの“元気度”はどうだろうか?“そう言われてみると…”と思った人も少なくないだろう。

 もうお分かりだと思うが、お客様にも職場の仲間にも「ありがとう」と言われるように取り組んでいきたいものである。無論、自分が「ありがとう」と言うことも忘れずに!

 他にも、人(子供)に「あなた(パパ・ママ)の仕事は何ですか?」と聞かれた時に、「人のお役に立つことです」と、最初に答えることの重要性を中山氏は熱弁していた。


自分がNo.1になれるものは何か?

今は、「一人勝ちの時代」と言われている。2番手、3番手に仕事を頼んでいた人もインターネット革命により、容易に1番手を探すことができるようになった。自分が1番手だと思っていた人・企業が実は3番手以下だったということも分かるようになった。

 医療系のメーリングリストに加入していると、「一人勝ちの時代」を実感することができる。例えば、Aさんが「医療従事者を対象に講演会を**日に開催します。どなたか、医療従事者に分かりやすく医療制度改革について講演できる人をご存知でしたら教えてください」というメールを出すと、Bさんから「私の知人に面白い人がいますよ」と返答がある。次にCさんは「Bさんの面白い人とは医療従事者を対象に話したことがある人ですか? バックグランドを詳しく教えてください」というメールを出す。Cさんの心の中には、@いい加減な人を紹介するな、Aもし、本当に優秀な人なら、当院でも呼んでみたい、B私が知っているコンサルタントの方が優秀なのではないか――という思いがあるわけだ。

 このような会話が何十人、何百人が持つ人脈リストの中で繰り広げられる。すると、自然に「**なら、あの人がNo.1だね」というように意見が集約されてくる。ある分野でNo.1になると、他人が勝手にあなたの“営業”をしてくれる時代になったのである。


一流の営業マンのテクニック

 平日には“ペイオフ対策はお済みですか?”、休日には“近くに良いマンションが完成したのですが、見に来ませんか?”―最近、この手の電話営業が非常に多い。「その見込み客リストは滅茶苦茶ですね」「今時、どんな人がマンションを買っているのですか?」など、“話のネタ収集”のために、30分くらい電話営業に付き合ってしまうこともある。おそらく、彼らが持っているリストには、「30分話した。見込みあり」と書かれているに違いないが、私には買う気は全くない。

 しかし、電話をかけてくる営業マンの質の格差は日に日に広がっていることを感じている。二流以下の営業マンは、価格や人の評価(例えば格付け)、性能(質)の話を一方的に話し、最後に「今買わないと損ですよ」みたいなことを言う。この言葉を聞いて、「あー損しちゃうのかぁ、それじゃ、買おうかな」という人がいるとは思えない。

 一方、一流の営業マンは顧客に未来をイメージさせる。その商品を使った時と使わなかった時の未来におけるギャップをイメージさせるのである。今、これを買ったら顧客がどのようなメリット(感情的なもの)を得ることができるのか、この辺のテクニックが絶妙である。

 読者の皆さんも、一流の営業マンからかかってきた電話は、勉強だと思って聞いてみてはいかがだろうか?


1人のMRが医師を独占する時代へ

 前年度比売上30%増、5年後に売上倍増。製薬企業売上ベスト*位入り、MR倍増計画―製薬企業各社が最近発表した経営計画には、景気の良い話が並んでいる。

 すべての製薬企業の景気が良くなるはずがないので、必ず「勝ち組」と「負け組」が出てくる。MRを増員したにもかかわらず「負け組」になってしまう企業の寿命は一気に短くなるだろう。

 その企業の命運を握っているのがMRである。MR6万人時代、医師と施設を組み合わせた新時代のターゲティングが定着すると、急性期病院を中心とした採用品目の競争は熾烈を極めることになる。

 超多忙な医師に合わせて少ない面会時間を6万人が奪い合う。つい、自分が話したいこと、会社から言えと言われたことだけを一方的に話してしまうことになりそうだ。

 例えば、医師にMRの話を聞く時間が1時間あったとしよう。これまでは時間を5人のMRがシェアしていたが、MRの増員によって6人でシェアするようになり、MR1人当たりの時間は2分ずつ減少した。こう考える人が多いと思うが、筆者は逆に5人が1人か2人になると見ている。1人のMRが医師を“独占”するのである。医師を独占できるのは、「何を伝えたいか」よりも、「先生が何を聞きたいのか」ということを優先するMRである。


一流と二流の違い

 一流と二流の違いを探すと、“なるほど!”と思うことが少なくない。

 先日、プロ野球・横浜ベイスターズの2軍である湘南シーレックスの試合を観戦してきた。1軍と2軍の選手の違いでよく言われるのは、スピード、パワー、変化球を打つうまさなどだが、筆者が実際に試合を観戦して感じたのは、「やるべきことができていない」、「細かいプレーができていない」ということだった。

 具体的には、ゴロを打つべき時にフライを打ち上げてしまう、ランナーを3塁に進めるバントができない、などが挙げられる。1軍の選手はこれらを当たり前のようにやっている。

 これまで1軍の試合ばかり観戦していて気が付かなかったが、難しいことを簡単に見せることがプロなのだと再認識した。

 プレゼンテーションにおける一流と二流の違いも歴然としている。二流の人の企画書が出来上がるのは、大抵がプレゼンの前日か当日だ。しかし、勝率が9割を超える一流と言われる人に話を聞くと、プレゼンの依頼があったその日に企画書が完成している。そして、一流の人は残った時間を“どのように話したら相手の心に響くのだろうか、残るのだろうか?”“どんな演出をしようか?”というようなことを真剣に考えているのである。

 すべての結果には原因がある。一流と二流の違いを研究することは、本当に勉強になる。


変化を読む眼と伝える技術

 先日、勉強仲間から2枚の写真を見せられた。1枚目の写真には2人のガングロギャルが気持ち悪い顔で写っており、2枚目に写っていた2人の女性は普通の若い女性だった。

 「Kさんは、4人のうち誰がタイプ?」

 ガングロの二人は問題外だったので、2枚目の右側の女性を選んだ。するとこの勉強仲間は、「実は、1枚目と2枚目は同一人物なんだよ」と言った。

 彼は、今日が“スピードの時代”であることを部下に伝えるために、この2枚の写真を使っているという。たった1年間で人間はこんなに変わってしまう。我々が“検討”している間に顧客はどこかにいなくなってしまうよ、と言って部下を動かすのだそうだ。

 さらに、顧客の満足や生涯価値(LTV)に関しても、現在1億2000万人の人口が2050年には1億人になることを例に出し、「お客様に選ばれなければ生き残れないのが分かるだろ」と語りかける反面、「顧客でない人」として、@お金を払ってくれない人、Aバーゲンハンター、B理念を理解してもらえない人―を明確に示している。これについては、今後の病院(特に急性期病院)の減少や債権管理の問題を踏まえると、医薬品業界にも言えることである。

 参考までに、人口の予測が示されている国立社会保障・人口問題研究所のURLを紹介しておこう。http://www.ipss.go.jp/


第2弾、第3弾を考える

 大企業と中小企業の大きな違いの一つに、“第2弾、第3弾を考えられる人”の有無がある。大企業の場合は、経営者が常に大局に立って物事を考えることができるが、中小企業の場合は経営者が“第1弾”のビジネスに熱中しすぎてその先を考えず、気が付いたら顧客が自分の周りにいなかったということが起こりやすい。

 しかし、例外もある。急成長してきたユニクロを襲った大不振の原因については、勉強会の二次会でよく話題になるが、最大の要因は、第2弾、第3弾を考えている人が上層部に一人もいなかったことだと思う。

 マネージャーと呼ばれる人も、このような他社(者)の失敗に学んで欲しい。前号の「企画・編集部通信」でもご紹介したように、現場の人間には成功例よりも失敗例の方が役に立つケースが多い。

 例えば、売上不振が続いている大手スーパー。営業時間に大きな工夫をする様子もなく、利益率の高い商品を目立つところに置いている。買い物上手の消費者たちにはバレバレである。小手先の戦略で売上が復活することはあり得ない。

 マネージャーは現場の情報から変化を読み取り、それを知恵に変えて現場にフィードバックしなければならない。そして、小手先の戦略ではなく、常に第2弾、第3弾があることを部下に認識させておきたいものだ。


ホウレンソウは誰の仕事か?

 本職よりも医療制度や医業経営に詳しい管理職が医薬品業界にはたくさん存在する。以前は、このような管理職を持った現場のMRは幸せだなぁ、と思っていたのだが、このような企業に限って、現場のMRからユート・ブレーンに信じられないような内容の質問が来る。

 「あの人は自分が勉強しているだけで、現場に何も提供していないのではないか?」

 残念ながら、多くの企業でこのことが現実になっている。

 「現場が思ったとおりに動いてくれない」

 これもよくあるケースである。理由は明解で、ほとんどが次の3つに集約される。

・自分の考えを現場に話していない
・管理職の言っていることとやっていることが逆になっている
・現場が行動するために十分な情報を与えていない

 自動車業界にカルロス・ゴーンさんよりも尊敬されている人がいる。フォルクスワーゲン東京代表取締役の林文子さんだ。筆者の勉強仲間の多くが、林さんの講演を聴き、影響を受けている。林さんは社長就任3年で売上を倍増させた。バブルの時ならまだしも、現在の話である。

 林さんはとにかく社員を大事にする。そして、「ホウレンソウは上司から」をモットーに常に社員に語りかけているという。


リーダーシップとは?

 インターネット書店のAmazonで「リーダーシップ」というキーワードで本を検索してみたところ、1123件がピックアップされた。先が見えにくい今日、政治も企業も真のリーダーを求めているため、リーダーシップの本は出せば売れる状況だ。ビジネス誌でも「PRESIDENT」を始めとして、頻繁にリーダーシップの特集を組んでいる。

 筆者もこのような書籍や情報誌を何冊も読んだが、リーダーシップは一言に尽きるということに最近気が付いた。それは、

“自分のことよりも他人のことを優先する”
“他人の成功を心から願っている”
“他人の成功=自分の成功と思っている”

  これらのことを、心の底から思い、そして実行している人が一流のリーダーと呼ばれているということである。

 言い換えれば、これからのリーダーは「コーチ」でなければならない。「ウエストポイント式 仕事の法則」(ウィリアム・A・コーヘン著、日経BP社)には、優れたコーチになる方法として、次の5つが挙げられている。
 @部下の話を聞く
 Aカウンセリングを行う
 B功績を認める
 C叱責をためらわない
 D規律を持たせる

 部下のことを思えば、できることである。


美人にも悩みはある

ユート・ブレーンには、医薬品業界向けの研究会がいくつかある。その中で、著名な医療機関の先生方をお招きし、マスコミの前では話せない情報を提供していただいている。ご参加くださる製薬企業、医薬品卸の管理職の方々は、そこで得た情報を自社の戦略や研修に活用している。

 最近では、超ブランド病院の企画部門に携わっておられる先生にご講演いただいた。Z病院は数年前から外来患者の多さに頭を悩ませている。つまり、モテすぎるのだ。まるでサッカーのベッカム選手が大勢の人からサイン攻めに遭って困惑しているようなものである。

 ご存知のとおり、大病院の医療機能は厚生労働省の政策により、入院に特化しなければならない。逆に外来患者は地域のかかりつけ医に任せるように、診療報酬点数で誘導されている。そのため、Z病院の外来部門の収支は赤字が増すばかりとなっている。まるで、バレンタインデーでもらったチョコレート代よりも、ホワイトデーのお返し代の方が高くついてしまったようなものである。これが、大病院、ブランド病院の最大の悩みの一つである。

 Z病院には、MBAホルダーを始めとした優秀な職員がプロジェクトを組んで外来患者の“抑制マーケティング”に取り組んでいるが、他の病院では、問題を解決できないケースが多いと思う。重要顧客の悩みは何か?常に意識したいものである。


ハインリッヒの法則

 「1件の重大な事故の陰に29件の小さい事故があり、さらにその奥に300件の小さな異常が隠れている」

 医療事故、調剤過誤が目立っている。2001年4月2日、岐阜県国府町で医師が処方した抗てんかん薬が常用量の10倍量だったにもかかわらず、薬剤師が疑義照会を行わなかったため、服用した患者が死亡する事故が発生したことは記憶に新しい。

 この他にも調剤過誤は後を絶たないが、おそらく、たまたま疑義照会をしなかったケースが死亡例につながったわけではないだろう。日常的に疑義照会を行っていなかったはずだ。

 冒頭は、ハインリッヒの法則と呼ばれているもので、医療事故がある度に登場する法則である。米国の保険会社の安全技師だったH・W・ハインリッヒ氏は、約5000件の労働災害事故を分析して、『1・29・300の法則』を導き出した。300の小さなミスを見逃し、さらに29の中位のミスを見逃すと、1つの大きなミスにつながるというわけである。

 最近のマスコミ報道でも分かるように、1つの大きなミスがアッという間に企業の息の根を止めてしまう。特に、人の命に携わる医薬品業界の人間は、高い倫理観が求められる。たった1人のMR・MSの行動が企業の息の根を止めないように、マネージャーは「300」を軽く見てはならない。


自己依存型MR・MSの時代

 3万1042人―この数値は昨年1年間に自殺した人の数である。3万人と言えば、横浜スタジアムが満員になる数だ。このうち、「経済・生活問題」を理由に自殺した人は3割強もいる。負債や事業不振などが主な原因である。

 今の時代、暗い気分にさせることを探すのは今日の新聞を読めば良いだけだから非常に簡単だ。必ず暗くなる記事が出ている。冒頭のニュースも新聞に大きく取り上げられた。

 なぜ景気が悪くなると、人々は不安になり、暗くなるのであろうか?
 それは、多くの人が“他者依存”であるからだ。景気が悪くなるとモノが売れなくなる(売上が落ちる)。売上が落ちると利益が出なくなる。利益が出なくなると経営が厳しくなり、給与が少なくなる(リストラされるかもしれない)。この思考はすべて“他者依存”である。自分の能力に関係なく、他の要因によって人生が左右されるという考え方だ。

 それに対して、今の時代に求められる人材は“自己依存型”でなければならない。「自分は**になる」(例えば、地域でNo.1のMR・MSになる!)と決断したら、周りの環境に影響されずに突き進んでいく。これが自己依存型である。もちろん、単なる楽天家ではない。決断した内容に対するしっかりとしたPDCAを行っていくのが自己依存型である。自己依存型には、環境はあまり関係ない。


「モー娘。」型マーケティング戦略

 最近のテレビ番組を観ていて、何か気付いたことはないだろうか?
 1つのニュース番組に対するキャスターの数が多いのである。各コーナーに専任のキャスターがおり、1つの番組の中で“サザエさん一家”のような“家族構成”がなされている。

 なぜ、そのようなことをするのか。その理由は、視聴者の価値観が多様化しているからだ、と某テレビ局の関係者は述べていた。

 視聴者の価値観が多様化すると、なぜ、キャスターの数を増やさなければならないのか。それは、「モーニング娘。」(モー娘。)の戦略と似ているようだ。「モー娘。」のメンバー13人のことを全員好きというファンはそれほど多くないと思うが、安倍なつみ、吉澤ひとみ、加護亜依など、個々のメンバーが好きだというファンはたくさん存在する。このようなファン数を合計すると、もの凄い数の「モー娘。」ファンになる。

 つまり、ニュース番組もニュースの中身で差別化を図ることは難しいので、各世代にウケそうなキャスターを配置しているというわけである。
 これからは、メディアに限らず、一般のビジネス界においても「モー娘。」型のマーケティング戦略が用いられるかもしれない。無能な営業マンを割り当てられた顧客も、「モー娘。」型なら満足するだろう。


アプローチの改善

 いつも同じことを繰り返して失敗するという経験は誰にでもあると思う。
 読者の周りにも、毎週末の競馬などのギャンブルでお金を失っている人はいないだろうか? また、いつも同じ事で上司に怒られている同僚はいないだろうか? 必ずいるはずだ。

 もっと言えば、「最近、つまらないよねぇ」と言っている人の多くは、その本人が自分の人生をつまらないものにしている。これらは、すべて“アプローチ”を改善すれば、180度人生が変わるかもしれない。

  “忙しい”医師や薬剤師を得意先としているMR・MSが、「なぜ**先生はいつも自分の話を聞いてくれないのだろう?」とか、「なぜ自分がプレゼンを行う説明会では、先生方が真剣に耳を傾けてくれないのだろうか?」という疑問・悩みを抱えたまま、同じ失敗を繰り返してはいけない。

 特にプレゼンについては、教育担当者の方に話を聞くと、「最近の若いMRはプレゼンがうまい」と口を揃える。しかし、ここで言う“うまい”とは、「教えたとおりに暗記して行う」ことであり、聞き手の状況を見ながらプレゼンするうまさではないようだ。

 1、2回失敗したらアプローチを改善してみよう。あの有名な子供番組「セサミ・ストリート」のキャラクターも、“どうすれば子供がテレビに注目するか”を試行錯誤した末に生まれたものなのだから。


顧客に未来を見せる

 先日、某大学病院の教授を取材した。その際、同病院の担当MRが近くで筆者と教授の会話を聞いていたのだが、取材終了後、「私にとっては、これまで聞いたことのない話ばかりで、とても勉強になりました。他の取材にも付いて行きたいくらいです」と言われた。

 確かに、病院内における自分の立場、診療に対する思い入れ、患者からの声・悩み、今考えていることと今後の目標・夢―などといった話を1時間以上にわたって聞く機会はMRにはないだろう。

 また、私自身も驚いたのだが、「すぐわかる診療報酬2002」を謹呈した時の教授の反応は予想外だった。なかなか取材を始められないほど真剣に読まれてしまったのである。これには担当MRもビックリしたに違いない。「教授は診療報酬に興味があったのか!」と。

 私はコンサルタントであるが、コンサルティングを一言で表現すると、顧客のまだ見ぬ世界を上空から見せて差し上げるのが仕事である。

 マネージャーも同様に、最も顧客に嫌われる表敬訪問は止めて、組織力を駆使して集めた情報を基に顧客に未来を見せ、その時の会話を現場のMRと共有することが必要である。

 そうすれば、冒頭のMRのように、視野が広がるだろう。


ルーチンを疑え

 「週刊ダイヤモンド」2002年8月24日号の“今週の1冊”のコーナーに、『ケアの向こう側』(ダニエル・F・チャンブリス著、日本看護協会出版会)の書評が載っていた。

 評者の複雑系などで有名な西山賢一氏(埼玉大学経済学部教授)によると、同書は「組織のルーチンはどのようにして生まれて、どのように維持されるのか」というテーマについて書かれているようだ。

 そのルーチンが生まれるためのポイントは、@出来事の反復性、A神聖を冒すこと、B実存性―の3つだという。

 同書は、アメリカの病院に勤務する100人のナースにインタビューしてまとめられたものだが、一般企業にも通ずるものがあるのではなかろうか?

 マネージャーは、ルーチン化しているものの中から、顧客サービスとして相応しくないもの、無駄なもの(何も決定しない会議や無意味な接待・付き合い)などを排除するよう、注意しなければならない。

 ここで気を付けなければならないのは、部下の言い分を100%信じきってはいけないということだ。例えば、「前の会社で上司に灰皿を投げられました」と言う人がいると、それを聞いていた人は皆、とんでもない会社だな、と思う。しかし、数カ月後には、灰皿を投げた上司の気持ちが分かることもある。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。